バナナで釘が打てるほどの極寒でもエンジン始動できた! メルセデス・ベンツの軍用トラックの冬季テストの結果がヤバい!!

この記事をまとめると

メルセデス・ベンツの軍用トラックが北極圏で極寒テストを実施した

■マイナス40℃という過酷な状況下でもエンジン始動に成功した

■走行面でも氷結路や積載状態での高い安定性を証明した

マイナス40℃の世界でもメルセデス・ベンツのトラックは動いた

 メルセデス・ベンツや三菱ふそう、米国のフレイトライナーやウエスタンライナーなど、世界各国のトラックメーカーを擁する世界最大級のメーカーグループ、ダイムラートラックは、2026年3月3日、フィンランドの北極圏にてメルセデス・ベンツ・ゼトロスの軍用車両による極寒環境下での試験を実施したと発表した。

 ゼトロスは同社が製造するオフロード仕様大型トラックで、ドイツ陸軍をはじめとした各国の軍隊や行政機関、民間などで不整地用の緊急車両として利用されている。ちなみにメルセデス・ベンツのトラックは、このゼトロスをはじめ、現在日本では主力トラックのアクトロスが2006年に輸入を終了して以来、国内での正規ディーラーによる輸入・販売は行われていない。

 今回の北極での試験は、年初に数週間の期間をかけて実施。気温がマイナス20℃まで下がり、道路の大部分が凍結し、厚い雪に覆われるという環境下でのロードテストとなった。ここでは凍結面でのトラクションと走行安定性、低音性能や冬季における運用信頼性を徹底的にテスト。その結果、安定した操縦性とすべての技術パラメータへの完全な整合性を実証することができたという。

 また、冬季試験の一環として、フィンランド北極圏の同地に設けた低温室にてマイナス40℃の環境下でのエンジン低温始動試験を実施。マイナス40℃といえば、日本ではアラフォー以上の世代の方は、「バナナで釘が打てます」といういまはなき大手石油メーカーのエンジンオイルのCMを思い出すかもしれない。まさにその環境下でのエンジン始動試験を実施し、それに成功したわけだ。

 また、これはまったくの余談だが、筆者は大学生時代に野宿同好会というサークルに所属。そこでは毎年2月ごろに、北海道は道東地区の無人駅(いまはもうない)にて「耐寒合宿」を開催。「本当にバナナで釘が打てるか」といったテスト(パフォーマンス?)を実際に行っていた。無人駅はマイナス20℃強の気温だったが、釘は本当に打てた。どうでもいい話だが(笑)。

 話を北極圏のベンツの試験に戻そう。同社のチームは、さらに氷結路面での電子安定制御プログラム(ESP)の試験も実施。ESPは滑りやすい路面での横滑りを防止し、走行安定性を向上させるシステムだ。また、広範な路面状況下でのブレーキ試験も実施。これらのテストは、積み荷を積載した車両と無積載車両の両方で行われ、ゼトロスはそれらのテストにすべて成功。満足な結果を残した。

 同社のCEO、デニス・キンゼルマン氏も「リトアニアやカナダ、ウクライナなど極寒地方にある各国のお客さまは、北緯の厳しい寒さのなかでも、いつでもどこでも稼働できるトラックを求めています。こういったニーズに応えるため、当社は極寒の冬の条件下で、非常に過酷な作業に車両を投入しましたが、今回も無事に完了することができました」ともコメント。

 メルセデス・ベンツはゼトロスのほか、ウニモグ、エコニック、eアクロス400といったほかの同ブランドのトラックの極寒テストも成功させている。


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