ほぼぶっつけ本番でもトラブルなしで完走を果たす
「耐久レースではクイックチャージャーが必需品ですけど、それが間に合いませんでした。それでも、いろいろと確認すべきことがあるので、そういった設備は後まわしにしてクルマを走らせることを優先しました」と奥村選手。さらに、「今回はテスト的な一戦なので、タイムも気にしていませんし、給油やタイヤ交換のピット作業も、その都度チェックしながら走りたいと思います」とのことだ。
気になるマシンのフィーリングについて奥村選手は、「車両重量が1700kgもあるんですけど、5000ccのV8エンジンで500馬力もあることから、非常に野太いトルクでクルマを前に押し出してくれる。ザ・アメ車といった感じで、富士スピードウェイは得意だと思います」と語る。
スーパー耐久シリーズの250号車「BRP★HOJUST MUSTANG DHR」画像はこちら
こうして注目を集めるなか、デビューを迎えた250号車「BRP★HOJUST MUSTANG DHR」は、その期待に応えるかのように順調な走りを披露していた。
まず18日の予選でAドライバーの猪爪杏奈選手が2分18秒741、Bドライバーの大野尊久選手が2分18秒692をマーク。合算タイムは4分37秒433で、マスタングは総合31番手タイムでフィニッシュした。このタイムはST-3クラスでポールポジションを獲得した39号車「エアバスターWinmax RC350 EXEDY」を凌駕するタイムで、現時点での予選でのポテンシャルとしては、ST-2クラスの下位チームとほぼ同等といったレベルにあたる。
一方、19日の決勝では前述したとおり、クイックチャージャーがなく給油やピットでの確認作業に時間を費やしたことから、総合順位は41位となったが、それでも5時間をノートラブルで走り抜いたことは賞賛に値するだろう。
スーパー耐久シリーズの250号車「BRP★HOJUST MUSTANG DHR」画像はこちら
「クプラTCRも苦労しましたが、アメ車の引き出しがないだけに、マスタングのほうが苦労しましたし、クルマが届いてからずっとバタバタしていたので、とりあえず完走できてほっとしました。それにピットのたびにチェックをしていたんですけど、クルマとしてもびっくりするぐらいトラブルが起きなかったのでよかった。エンジンが重たいのでフロントタイヤが保つか心配でしたが、タイヤは綺麗な状態を保ちましたね」と奥村選手。
さらに、「知見を深めていくために1年間ぐらい時間がかかると思いますので、しんどいところではありますが、同時にその苦労が楽しい部分でもあります。いまはST-USAクラスの参戦が1台だけですが、ライバルがいないながらも競技なので、もう少し速く走れるように積み重ねていきたい。今回はクルマを走らせて、そのバグ抜きをすることが目的だったので、クルマを速くするためのセッティングは行っていませんが、最終戦の富士では今年の完成形の姿をお見せしたいですし、来年の鈴鹿ではもっとタイムが速くなっているように進化を続けたいと思います」と奥村選手は語っている。
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今後もST-USAクラス、そして、バースレーシングプロジェクトが投入する250号車「BRP★HOJUST MUSTANG DHR」の動向に注目したいものだ。