豪華なインテリアの仕様がいかにも中国市場特化
パワートレインは2種類、後輪駆動の300kW版とクワトロ(四輪駆動)を備えた500kW版があり、後者は0-100km/h加速で3.9秒をマークするという。バッテリーは最大109kWhの容量をもち、CLTC規格で750km超の航続距離を実現。さらに、800〜900Vの高電圧アーキテクチャにより、バッテリー残量10%から80%まで、最短でなんとたったの13分で急速充電できるそうだ。
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見どころはパワートレインだけではない。内装に豪華な世界が広がっている。5人乗りと4人乗りの2グレードが用意されており、4人乗りのエグゼクティブ仕様では最大120度まで倒れる「ゼログラビティシート」を後席に装備。シートには23個のエアバッグによる空気圧調整システムと16点マッサージ機能がついて、400mm伸縮する電動フットレストまであると聞けば、もはやファーストクラスのシートと同等の快適性を誇っているということがわかる。
さらに天井からは21.4インチのリヤエンタテインメントスクリーンがせり出し、車内をシアタースペースへと変えるというから、まさに至れり尽くせりだ。
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と、このように個性的なエクステリアと圧倒的なパワートレイン、そして卓越した機能と装備を備えているのがE7Xだ。これだけの内容を誇るクルマだけに、中国以外、それこそ日本でも販売をしてほしいと考える人も少なくないだろうが、現時点ではそれが実現する可能性は低そうだ。E7Xは、上海・安亭の「AUDIインテリジェント生産ベース」で製造され、中国市場向けに設計された車両であり、プレスリリース上でも「China-exclusive(中国専売)」という言葉が明確に使われているからだ。
ただし、中長期的な観点では「AUDI」の恩恵を受けられるかもしれない。E7Xで磨かれた技術、たとえば900V充電やAIアシスタント機能、先進運転支援などが従来の「Audi」ブランドのモデルに流用されるというシナリオだ。
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いまや中国は、クルマとその技術の輸出国になりつつある。「AUDI」のE7Xは、まさにそのフロントランナーといえる。この先も「アウディ」が「Audi」と「AUDI」を使いわけるのか、それともどちらかに統合されるのかは今後の「AUDI」次第ともいえそうだ。
もしかしたら近い将来、「アウディ」がグローバル展開するクルマたちのフロントグリルには、フォーリングスではなく「AUDI」のエンブレムが誇らしげに掲げられているなんてことがあるかもしれない。ファンとしては、エンブレムが何であろうと、それがアウディらしい先進的でファンなクルマであることを望みたい。