フォルクスワーゲンのBEV戦略第2章が始まる! 50年・2000万台の歴史を誇る「ポロ」にID.ポロがいよいよ登場!!

この記事をまとめると

ポロが初の完全EVとなり第7世代として登場した

■新MEB+採用で広い室内と実用性を大幅向上

■価格や性能からEV普及モデルとして位置づけられる

ポロがついにEVへ完全移行

 50年以上前にデビューしてから2000万台以上が世界で売れたポロが、初めて完全電動化された第7世代として登場した。VWがゴルフやパサートなどの伝統的な車名をEVラインアップへ移行させる新戦略の第1弾として位置づけられており、フォルクスワーゲンブランドCEOのトーマス・シェーファーは「私たちのモデル名は人々の心にしっかりと根付いている。ID.ポロはその始まりだ」と語っている。

 ドイツでの予約受注は発表と同時に開始され、ヴォルフスブルクで開発されたこのモデルは「エントリーモデルとしての導入」を同社が強調する1台となる。

 ID.ポロが初めて採用する「MEB+」プラットフォームは、ID.3やID.4が使ってきた従来のMEBの進化版だ。大きな違いはモーターの位置で、ID.3などがリヤモーターだったのに対し、ID.ポロはフロントモーターのFF方式を採用している。これにより荷室容量を従来以上に確保した。

 ボディサイズは全長4053mm×全幅1816mm×全高1530mm、ホイールベース2600mmで、荷室は現行ポロの351リットルから441リットルへ25%増となる。これは通常のゴルフを上まわる容量だ。さらにリヤシートを倒せばその数値は1240リットルに達する。外寸はほぼ従来型のポロと同等でありながら、ガソリン車より幅広・高背であることと合わせて室内空間は実質的にひとまわり広くなっている。ホイールベースの長さはほぼ現行ゴルフと同等で、後席中央には床下のトンネルがなく、5人が余裕で座ることができる。

 パワートレインは85kW、99kW、155kWの3レベルを設定。85kWと99kWモデルには新型の37kWhLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーを搭載し、DC急速充電での10〜80%充電は約23分で完了。最大航続距離は329kmとなる。155kWモデルには52kWhのNMC(ニッケル・マンガン・コバルト)系バッテリーを組み合わせ、最大航続距離は454km、10〜80%急速充電は約24分を達成した。

 全グレード標準で急速充電に対応するほか、ワンペダルドライブと外部機器に3.6kWまで給電できるV2L機能も標準装備し、運転支援では「Connected Travel Assist」をオプション設定。信号機を自動認識し、赤信号を検知すると自動でブレーキをかける機能をこのクラスに初めて採用している。

 インテリアはデジタルコクピット(26cm)と33cmのインフォテインメントスクリーンを中心に構成。1980年代ゴルフのメーター表示を再現する「レトロ・ディスプレイ・モード」を搭載しているのもユニークなポイントだ。主要な空調操作は物理ボタンで行うことができる点にも注目だ。

 ドイツでのスタート価格は2万4995ユーロ(邦貨換算約460万円)。まず 155kWの上位グレード「ライフ」(3万3795ユーロ・約620万円)から先行販売が始まり、ベースグレードや37kWhモデルは2026年夏以降に順次展開。さらに、223馬力(166kW)を誇り、電子制御LSDも備えるGTIバージョンが2027年初頭に控える。

 50年以上、2000万台以上というポロの歴史が背負う名前を、電動モデルが正しく継承できるかどうか。その答えは、今夏に欧州の路上で出ることになる。


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