シトロエンのライアンアップ最良の乗り心地
現在のシトロエンはすべてのモデルにこのふたつの飛び道具を採用しているので、当然ながら新しいC5エアクロスにも備わってるのだが、やっぱりラインアップのなかで最良の乗り味だと感じられたのは、プログレッシブハイドローリッククッション、アドバンストコンフォートシートともに8年ほどのノウハウが蓄積された最新のモデルであること、そしてSTLAミディアムという最新のプラットフォームが採用されてることが大きいと思う。
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従来のCMP系より超高張力鋼板をボディの要所に多用し、溶接のみならず構造用接着剤で接着面積を大幅に増やして面で歪みを抑える構造を採り、さらにはサスペンションの取付部などの局所剛性を大幅に引き上げてるため、車体はさらに強固になり、そのぶんだけサスペンションが性能を発揮しやすく作られてるからだ。
初代のC5エアクロスも、本当に素晴らしかった。2代目が登場したいまになっても、他車と比べて十分なアドバンテージがあると思うくらいに。けれど、新型の乗り心地はもう一段階高いところにある。これまで以上にふわりとやわらかく、これまで以上に上下動がなめらかで、けれどこれまでよりも上下動が抑えられている。大きな段差やうねりを乗り越えたときの、突き上げが少ないどころか優しささえ感じられる感触。路面とタイヤのコンタクトのしっとり感。いかなるときでも穏やかなフラット感。至福の至り、である。
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“乗り心地がいい”というより“乗り心地が気もちいい”のレベルが、ハッキリと高まってる。この乗り味だけでC5エアクロスが欲しくなる。
いや、シトロエンといえばどうしても乗り心地に意識がいってしまいがちなので思い切り先走っちゃったけど、新しいC5エアクロスが変わったのは、もちろんそこだけじゃない。
よく言えば前衛的で唯一無二、悪くいうならちょっと面妖で理解しがたかった独特のスタイリングデザインは、唯一無二の個性という点はしっかりキープしたまま、マニアじゃなくてもすんなり受け入れやすい印象になった。インテリアもすっきりとシンプルな雰囲気でありながら、現代に求められる機能や装備が巧みにレイアウトのなかに組み込まれた空間となった。
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搭載される1.2リッター直3ターボ+48Vマイルドハイブリッドは、個人的には近年まれに見る名機だと感じてるもので、小排気量ながら1.6トンを越える車体を不満らしい不満など感じられないくらい、当たり前のように走らせる。ハンドリングに関しては、どちらかといえば大らかな味つけだけど、舵の利きそのものは正確だから、曲がることもほどほど以上に楽しい仕立てとされている。
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乗り味に魅せられて新しいC5エアクロスがものすごく気に入ったからというわけでもないけれど、このクラスのSUVとしての欠点が、僕には見つけられなかった。フランス人の多くがそうであるように、ほどほどのアベレージを保ちながら穏やかに快適に、そして好きなロングドライブを堪能したい気もちが溢れそうになってる自分がいる。
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