DTMを制したAMGが記念に作った速すぎるCLK! 180台限定のブラックシリーズよりも過激な「CLK DTM AMG」【21世紀スーパーカーFILE #033】 (2/2ページ)

C209型CLKでは最強スペックの582馬力

 DTMに参戦したレースカーのCLKに搭載されていたエンジンは、4000ccのV型8気筒自然吸気だったが、CLK DTM AMGのパワーユニットとしてHWAが選択したのは、一連の「55AMG」シリーズで定評のあった、コンプレッサー(スーパーチャージャー)付きの5439cc V型8気筒だった。最高出力で582馬力、最大トルクで800Nmを誇ったこのエンジンは、もちろんC209型CLKに採用されたもののなかでは最強のパフォーマンスを誇る。

 つまり、CLK DTM AMGの後に誕生した、「CLK 63 AMG」や、あるいは「CLK 63 AMG ブラックシリーズ」よりも、それは過激なスペックを掲げた一台だったのだ。

 参考までにこの582馬力という数字は、カムシャフトやエキゾーストシステムを専用のものとしたほか、コンプレッサーの過給圧を0.85barにまで高めるなど、HWAによるさらに徹底したチューニングが施された結果だった。

 組み合わされるミッションはオーソドックスなトルクコンバーターを用いた5速AT(AMGスピードシフト)。当時のテストデータによれば、乾燥重量が1690kgもあるにもかかわらず、CLK DTM AMGは0-100km/h加速を3.8秒でこなし、最高速はリミッター作動の320km/hと公称されている。

 前でも触れたとおり、クーペ、カブリオレを併せても180台がデリバリーされたのみのCLK DTM AMG。その新車価格はクーペで23万6060ユーロ(約3770万円)の設定だったが、現在のオークションシーンでは、この倍近い金額で落札されるケースも見受けられるようになった。

 CLK DTM AMGというきわめてスポーティな、そしてエクスクルーシブな一面をももつ限定車。その価値はこれからも下がることはないだろう。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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