冷却は改善したのにまさかのタイヤバースト! スバルBRZが真夏の富士で苦戦した理由とは (2/2ページ)

まさかのバーストで不完全燃焼

 SCランが始まる前に雨は止み、太陽によって熱せられた路面は急速に乾いていきます。SCランが3周行われていくとみるみる路面が乾いてドライタイヤでも十分に走行できるほどになります。

 スタートを務める井口選手も「ドライタイヤでいけると強く進言できるまでの自信はなかった」といいます。それほど微妙な状態でのスタートでしたが、スバルBRZは残念ながらタイヤ選択に失敗してしまいました。

スバルBRZ GT300

 その後、SCランが終了したレーススタート時にGT500クラスで大クラッシュが発生してしまいます。クラッシュしたドライバーも無事であり、クラッシュの後ろを走っていたマシンも巻き込まれなかったのは不幸中の幸いでした。

 レースはすぐに赤旗中断。ホームストレートで整列して再開を待ちます。その際に作業を行うことはできませんので、もちろんタイヤ交換もできません。

 チームはレース再開後すぐにピットに戻してタイヤ交換を行う作戦にします。クラッシュの処理が終わり、ふたたびSCランが行われている最中にスバルBRZはピットに戻ってタイヤ交換を行い、車列の最後尾に並ぶこととなります。

 その後の天気は晴れ。井口選手は猛然と追い上げていきますが、25周目にタイヤが厳しいと判断してピットに戻り後半を山内選手に託します。

 山内選手は猛追モードでどんどん順位を上げていき、16位付近まで順位を上げました。しかし、レース終盤になるとマシンに違和感を感じ始め、直後に左フロントタイヤがバースト。約1周近くゆっくりとコースの端を走ってピットに戻ってきました。

 タイヤ交換をとマシンチェックを行い、コースに復帰しますが28位まで後退。そのままレースは終了しました。

 レースを終えた井口選手は、「激しい雨の状態だったのでドライでは厳しかったと思います。SC中もまわりのマシンもグリップしていないように見えました。SCが3周行ったときに急に乾いてきてこれだと難しいかもという感じはありました。自分もドライで走れるとはいい切れない状態だったので難しい判断だったと思います。マシンもセットアップが合わせ込めない状態でしたので、厳しい戦いになってしまいました」と悔しさを滲ませていました。

 山内選手は「トップとのタイム差を考えるとグリップ力を含めていろいろ足りていないのかなと思います。タイヤのバーストに関しては突然で予兆はなかったです。僕らのまわりでは多くの方がサポートしてくださっています。結果で返すことができないのが本当に心苦しいです。チームのみんなも諦めずにもう1回見つめ直して頑張るしかないと思っていますので、笑顔で応援してもらえるように頑張りたいと思います」と語ってくれました。

 小澤総監督は「懸念点だった冷却に関しては、今回の暑さでも問題ないく、しっかり機能してくれたと思います。セットアップの方向性も決まって、10位前後のタイムが出ていたので悪くなかったと思います。決勝のタイヤ選択は失敗でした。グリッド周辺はちょっと危ないかなというくらいのレベルでした。ほかがドライタイヤでしたし、SCで走るのなら、まわりに合わせておくべきだったかもしれません。レースペース自体も悪くはなかったと思います。最後のバーストに関しても予兆はなくて突然でした。ダンロップさんとも共有しながら対策を考えていかなくてはなりません」と語ってくれました。

 第2戦富士でトラブルが起きた箇所の対策も行われてきて、万全の体制で挑んだ第4戦富士。しかし、またしてもトラブルが発生し、全体的にタイムも伸び悩んでいます。次戦は8月22~23日に鈴鹿サーキットで300kmレースが開催されます。短い時間のなかで対策を行ってレースに挑むこととなりますが、活躍に期待しましょう。


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