経路充電って本当に便利なの?
「充電中はほかのことができる」ということに関しては、外で急速充電をするときのことを主に指していると思うが、急速充電は1回30分だ。なので30分車内で待機するか、30分で用事を済ませてくる必要がある。「別に帰ってこなくてもいいじゃん」と思うかもしれないが、それは高速道路の大きなSA/PAで、充電器が何基もある場合の話。もしも充電器が2基しかなければ、誰か次の人が待っているかもしれない。そう考えたらとてもゆっくりできないし、SA/PAの食事だって、フードコートやレストランが混んでいたら、だいぶギリギリだ。筆者的にはソワソワしてしまい、のんびり食事をするのは気が引ける。
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かといって、充電が終わって普通の駐車エリアに戻すとなれば、それこそ二度手間だ。食べてる途中に食事を放置してクルマを移動させるのもぶっちゃけめんどくさい。
「乗ったことがないくせにいうな」と思った人のために念のため伝えておくと、仕事柄、現在までにさまざまなEVを数千キロ走らせて、いろいろな場所に行っているので、急速充電は何度もしているし、「マジかよ!」みたいな経験もしている。それでもやっぱり「忙しない……」という印象から抜け出せていない。筆者のタイムマネジメントが下手くそなだけかもしれないが……(笑)。
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「道中の充電が心配といいながらも、クルマが充電器を探してくれるので安心」という点に関しても「待った」をかけたい。
「EVは自宅で充電できるからガソリンスタンドが不要になった」という話は大いに賛同できるのだが、やはり道中、「バッテリーが足りない」とか、「なんらかの理由で自宅で十分に充電できなかった」となれば、出先で充電しなければならない。そうすると、全国に約1万4700基ほどあるという充電器のなかから、近くのものを使わなければならないのだが、これはガソリンスタンドの全国約2万7000軒よりも大幅に少ない。
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しかも先客がいたり故障していたり、休店日で入れない、出力が小さいなどなど、ネガティブな要素も捨てきれない。さらにいうと、本来のルートから大幅に外れて探しに行かなければならない可能性すらある。そうなれば、一気にガソリン車のほうが優位になるのは明白だ。ガソリンスタンドはピーク時の半分以下になったとはいえ、まだまだ数はあるし、24時間やっているスタンドも多い。「ガソリンスタンドと決別できた」というのはいささか大袈裟というか、むしろ必要になった際、かえって手間がかかる場合も少なくないはず。
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「足りなくなったら、短時間で必要なぶんだけ充電すればいい」という意見もあるが、これはガソリン車にも同じことがいえる。「EVでは10分程度でとりあえず走れる量が溜まる」という話も見たことがあるが、10分もあれば、ガソリン車ならたとえランドクルーザー70などの100リッターオーバーのタンクだって満タンになる。経路充電はかえって余計な手間がかかるという見方もできなくはない。なんなら、別にガソリン車だって1000円や2000円、10リットルや15リットルという給油はいくらでもできる。クルマから降りて給油、もしくは給電という手間は一緒なので、行動にそれほど差はない。
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と、「ああいえばこういう理論」みたいな形で反論してしまうと、EVのメリットは自宅における基礎充電を基本として、あとは静かでスムースな走り、圧倒的なトルク(パワー)以外、じつはそれほどガソリン車と差がない、むしろ「ガソリン車でもまだまだいいのではないか?」とさえ思ってしまい、「ガソリンスタンドに行かないでいい!」とあまりいいすぎているのを見ると、かえって強がっているようにすら聞こえてしまうのだ。大きな変化を受け入れるのが苦手な日本人ならではの思想かもしれないが……。
筆者自身、話題のトレイルシーカーやSuper-ONEなどのEVに実際に乗って触れて大きな魅力を感じているので、”機会があれば”前向きに検討したいことに変わりはないのだが、こと移動中に関する充電問題に関しては「本当に?」と、ちょっと疑問をもちたくなるのであった。
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最後に、急速充電している際もなんらかのコネクションができるかもしれないが、ガソリンスタンドでは乗っている車種次第では、その店員と仲良くなれたり、クルマ談義に花が咲くなど、ガソリンスタンドならではの体験がたくさんできるので、ガソリンスタンドもまだまだ捨てたものではないのだ。話をするのが好きな人に限るが……。