この記事をまとめると
■災害時はクルマが避難場所になることもある
■車内はなるべくフルフラットなどにして寝られる環境を整えたい
■ずっと車内にいるとエコノミークラス症候群などになる可能性があるので注意が必要だ
愛車は災害時にシェルターに
今年の夏は日本中、災害続きだった。令和熊本地震では多くの人が、プライバシーや避難所のエアコン不備などを理由に、車中泊を余儀なくされていた。8月30日から9月5日にかけては内閣府の中央防災会議決定で定められた防災週間。そこで、改めて災害時の車内の過ごし方について紹介したい。
車内の避難は、政府が推奨している在宅避難に近い。災害時、家にいることが難しい場合でも、愛車が無事であれば、車内はプライバシーがある程度守られ、エアコンが利き、ラジオ、TV(あれば)から情報収集することができ、災害時の命綱になりうるスマートフォンの充電もUSBポートから可能。まさにプライベートなシェルターになりうる。しかし……。
エアコンパネルのイメージ画像はこちら
⚫︎エコノミークラス症候群対策
航空機内ではもちろん、椅子に座り続けることで発症するのが、命にかかわるエコノミークラス症候群だ。これまでの日本の地震災害時、車内に避難した人のなかに、エコノミークラス症候群を発症した例は少なくない。その原因はシートに長時間、座っていることだ。しかし、車内のシートアレンジによって、フラットスペース=ベッドスペースを作り出せば、真っすぐに横になることが可能だ。そう書くと、「車内のフラットシートアレンジができるのはミニバンなどだけじゃない?」と思うかもしれないが、さにあらず。
フルフラットの車内のイメージ画像はこちら
というのも、SUV、ステーションワゴン、そして軽自動車でも車種によってはフラットシートアレンジができるのだ。軽自動車でもミニミニバンと呼べるホンダ N-BOXなどに代表されるスーパーハイト系だけではない。たとえばハイトワゴンのスズキ・ハスラーでも前後席のフラットアレンジが可能で、前席の背もたれを倒し、後席につなげることで、なんと全長2040mmものフラットスペース、ベッドスペースが出現。大人2人が真っすぐ横になれるのである。自身の愛車がフラットアレンジできるかどうか、今一度確認しておくといいだろう。もちろん、トヨタ・クラウンエステートのように、後席を倒すだけで全長2mものフラットスペースがアレンジできる大型車もある。
スズキ・ハスラーの車内画像はこちら
ちなみに、筆者が乗っているコンパクトステーションワゴンは、後席の背もたれを前倒しして荷室とつなげることで全長1670mmのフラットスペースができ、大人2人が横になれるスペースとなる。とはいえ、身長172cmの筆者だと数値的には足を伸ばせない……はずなのだが、スペースの全長を伸ばす、とっておきのアイデぃィアで解消している。その方法は次の項目で紹介しよう。いずれにしても、車内避難をする場合は、エコノミークラス症候群対策のために、真っすぐ横になって休み、寝るようにしたい。室内高の高いミニバンであれば車内をお座敷化することもできるのだ。
エアマットのイメージ画像はこちら
⚫︎SUVやステーションワゴンなどのベッド長延長テクニック
ミニバンであれば、1-3列、2-3列フラットアレンジが可能で、フラットアレンジ、ベッドスペースが作りやすい。では、SUVやワゴンタイプの場合はどうなのか。車種、車体の大きさにもよるが、背もたれを前倒しし、荷室をつなげても、大人が足を伸ばして横になれるスペース、全長にならないケースがほとんどだろう。実際、筆者のVWゴルフヴァリアントも、ただ後席の背もたれを前倒しし、荷室とつなげただけでは、すでに述べたように、全長は1670mmでしかない。が、フラットスペース、ベッドスペースを、クッションなどを使わずに延長する秘策がある。それがヘッドレストの逆付けだ(できる車種、できない車種がある)。
車内で寝るイメージ画像はこちら
後席のヘッドレストを外して、一時的に逆向きに、ステーを伸ばして付けなおすことで(走行する際は戻すこと)、ヘッドレストが枕部分になり、その分の20~25cm分、ベッドスペースが延長されるのである。筆者のゴルフヴァリアントでは、そのヘッドレスト逆付けによって、ベッドスペース長は実質1900mm程度になるというわけだ(あらかじめ幅900mm、長さ1700mm、1.5mm厚の断熱シートを敷いてある)。