【試乗】8550回転の高回転で646馬力を発生するV8ユニット! コルベットZ06が見せた楽しさ溢れる走り (2/2ページ)

Z06の走りにはまさに楽しさが満ち溢れている

 コクピットに身を委ねてみると、試乗車の2026年モデルではインテリアデザインが一新されていることに気づく。ブラックのボディカラーでは標準となるアドレナリンレッドをアクセントカラーとするフィニッシュは、やはりスポーツカー、いやスーパースポーツカーのそれとしてじつに刺激的なもの。

 センターコンソールや14インチサイズに拡大されたメーターディスプレイ、12.7インチのセンターディスプレイ、さらに6.6インチのサブディスプレイで必要な情報を得て、さまざまな操作を簡単に行うことができるようになったことがキャビンでは印象的だ。

 ミッドに搭載されるLT6型エンジンは、646馬力の最高出力を8550rpmで発揮する。一方6300rpmで得られる623Nmの最大トルクは、2LTや3LT用のLT2型エンジンよりもわずかに控えめな数字となる。つまりLT6型は回転でパワーを稼ぐ、いわゆる高回転型のエンジンなのだ。

 それを証明するかのように、実際に感じるパワーフィールは確かに6000rpmを超えたあたりからより凄味を増し、アクセルレスポンスにもさらなる鋭さが表れる。そしてそのフィーリングはトップエンドまで確実に続くのだ。

 このZ06では「ツアーモード」、「スポーツモード」、「トラックモード」、「ウェザーモード」、「マイモード」、そして「Zモード」の各ドライブモードが選択できるのだが、個人的にはオンロードではスポーツモードでも十分にスパルタンな走りを楽しむことができると感じた。

 マグネティックライドコントロール機構を備える、前後のZ06パフォーマンスサスペンションが見せる路面への追従性や、絶妙にチューニングされたロール速度もまた大きな魅力。さらに電子制御のLSDがコーナーからの立ち上がりでは驚くほどのトラクション性能を体感させてくれるのだから、その走りにはまさに楽しさが満ち溢れている。

 日本仕様のZ06ではコンバーチブルのみに標準装備されるカーボンセラミックブレーキの素晴らしいタッチも、ぜひとも報告しておかなければならないところ。1740kgというウエイトを狙ったとおりの加速度で減速していくことができるフィーリングは圧巻ともいえるものだった。

 このZ06でも驚くべきパフォーマンスを披露してくれたC8だが、シボレーにとってそれはあくまでもひとつの通過点でしかなかったようだ。すでにシボレーからはZ06を超越するモデルとして、5.5リッターのV型8気筒DOHCツインターボエンジン(LT7型)を1079馬力で搭載した「ZR1」や、それに「E-RAY」のハイブリッドシステムを組み合わせた1250馬力の「ZR1X」が発表済み。

 残念ながらこれらのモデルをアメリカから輸出する計画は現在の段階ではないようだが、チャンスがあるのならばそのステアリングを握ってみたいと願うファンは世界中に多くいるだろう。はたしてその声はシボレーへと届くだろうか。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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