高性能と商品価値を象徴している
こうして世界の道路の上限速度を見ていくと、高い場合で130km/hと考えてよく、日本の120km/hも大同小異といってよいかもしれない。
こうした道路インフラにあって、スピードメーターの300km/hという上限速度表示には、いったいどんな意味があるのか、と疑問に思うかもしれない。答えは……。
じつは、大した意味はなく、というより所有者に「性能の満足感」与えるための手段といってよいだろう。クルマ好きが大枚をはたいて高性能車を入手。エンジンパワーは500馬力で最高速度は300km/h。車両のオーナーに、こんな高性能車を自分が所有しているという実感を与えるための演出、といってよいかもしれない。実走行で許される最高速度は130km/h。だからこそ、オレのクルマは300km/h出るんだ、という高性能ぶりを満足させることが自動車メーカーの務めであり、商品価値を決める大きなポイントになるわけだ。
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考えてもみれば、300km/h出せるクルマだから300km/hで走るという行為は、とんでもない緊張感と大きな危険を伴う。130km/hで走行するほかの車両との速度差は170km/h。遠目に視界に捉えた次の瞬間、そのクルマは眼前に現れる。全開走行など、危なくてとてもできない運転といえるかもしれない。
愛車のスピードメーターパネルを見て、オレのクルマは超高速性能を秘めたスーパーなやつ、こんな思いを抱きながら高性能の満足感にひたるのは、モテない人間のひがみなのかもしれないが、スピードとパワーはクルマが背負った永遠の命題であることは間違いない。