広さも値段も関係なし! エルグランドやクラウンエステートが「最高に疲れない」クルマである納得の理由 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ドライバー目線における「車内の快適性」はドライビングポジションを出せるか否かだ

■エアコンに代表される空調機能も快適性を左右する要素だ

■振動や騒音が少ないEVは快適性という面では大きなアドバンテージをもつ

快適なクルマの条件とは

 このところ、さまざまなクルマで遠出している。試乗の機会も多い東京〜御殿場(箱根)は序の口として、たとえば東京から往復600km、往復400kmを走破することもある。クルマは軽自動車、コンパクトカー、ミニバン、SUV、高級車などさまざまだが、今年の猛暑の夏、「車内空間の快適性」について、今さらながら、ひとつの結論にたどり着いた。

 車内空間の快適性にフォーカスすれば、ドライバーの快適性では、クルマが大きく、室内が広ければいい、明るければいい……というわけではない。車体が大きく、動力性能に余裕があるほど快適なのはもちろんだが、まずは適切なドライビングポジションをとれることが大前提で、その上でシートのかけ心地のよさが重要だ。

 シートのかけ心地はあくまで乗員との相性があり、ボクがいい、疲れないと感じたシートが、すべての人に当てはまるわけではないが、クルマを購入するときのシートの相性は、必ずチェックすべき点である(走行時)。相性のいいシートなら、とくにロングドライブでの疲労低減につながる。暑い時期であればシートベンチレーション、寒い時期ならシートヒーターの装備も快適感につながり、欲をいえば、マッサージ機能があるシートが備わっていれば、長時間の運転での疲労度低減につながるに違いない。

 余談だが、ボクは2代続けてVWゴルフヴァリアントの7(前期型)、7.5(後期型)を乗り継いでいるが、前期型のスポーツシートはファブリックシート、後期型はそのレザーシートだ。前期型のシートは素晴らしく快適でホールド性もよく、長時間の着座でも疲れない、数十年の車歴のなかでも最高のシートだった。が、後期型のレザーシートは表皮の張りが硬く、比較すればファブリックシートのほうが自身にはフィットし、快適だった、なんてこともある。

 つまり、ミニバンのような大空間のクルマは確かに解放感があり、窓を閉め切った環境下での車内の二酸化炭素濃度(眠気、疲労を誘う要因)が薄まる傾向にあり、室内が狭いクルマより快適に感じられるものの、シートの相性が悪ければ、快適な運転、ドライブは望めないということだ。

 車内の快適性の要素のひとつが空調だ。今ではオートエアコンが主流だが、快適と感じさせてくれる温度、風量で、いかに”静かで”快適な空調環境を整えてくれるかが重要。快適設定温度は、日本車の25度に対して、輸入車は設計思想の違い、生産国の地域性の違いから22度とされているのが通例だ。

 だが、かつてのフランス車の一部では、夏の暑い環境下だと22度でも涼しさが足りず、20度ぐらいまで下げることになり、そうするとエアコンの騒音がすさまじく、うるさい車内環境になったりもしたものだ。それでは快適とは程遠くなる。そう、エアコンの静かな作動音は、HV、BEVなど、走行音が静かなクルマほど、不可欠になるわけだ。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2026-2027日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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