戦略がピタリとはまったトヨタ8号車が劇的逆転勝利
そして迎えた日曜日。天気は曇り。決勝レースのグリッドに漂う緊張感は最高潮! ちなみに私、日曜日はテレビ観戦の予定でしたが、なんとなく不完全燃焼で、やっぱり決勝も現地で観戦することにしました。
レース直前のセレモニーでは、世界的に活躍するギタリストのMIYAVIさんによる国家独奏&パフォーマンスが披露されました。MIYAVIさんは車椅子での登場となりましたが、これは2026年7月下旬に、大怪我を負ってしまい、そのリハビリ中なのだとか。それでも一度ステージに立てばさすがはプロ。素晴らしい演奏を披露し、海外のチーム関係者やゲストを虜にすると、スマホで撮影されまくってました。
レース前のセレモニーでギター演奏するMIYAVIさん画像はこちら
富士の裾野に響き渡る超絶テクニックのギターサウンドは、魂を揺さぶられるような激しい音色でサーキットを包み込み、スタンドの観客もドライバーも関係者も、一瞬でゾーンに入った感じとなりました。
6時間に及ぶ決勝レースですが、その展開はまさに「Audacious(大胆不敵)」なドラマの連続。見どころはなんといっても、目まぐるしく変わるコンディションと最後のピット戦略。
1、2位のアルピーヌは、最後までこのまま走り続けんばかりの安定感。
しかし、レースフィニッシュまで約1時間でレースが動きました。メインストレートでLMGT3クラスの58号車「マクラーレン720S GT3 EVO」(ガレージ59 /アレクサンダー・ウェスト /フィン・ゲーツジッツ hベンジャミン・ゲー)と27号車の「アストンマーティン・ヴァンテージAMR LMGT3」(ハート・オブ・レーシング/イアン・ジェームス、マティア・ドルディ 、ザカリー・ロビション)が並走中に接触し、58号車が大クラッシュを喫しました。
27号車のアストンマーティン・ヴァンテージAMR LMGT3画像はこちら
これによりセーフティカーが導入されると、上位チームは一斉にピットイン。8番手スタートで苦戦していた8号車「トヨタ・レーシング」(トヨタTR010 HYBRID/平川亮、セバスチャン・ブエミ 、ブレンドン・ハートレー)が、給油量を抑え、タイヤも無交換でピット作業時間を短縮するという大胆な作戦を実行すると、終盤の平川選手の見事な走りもあって大逆転!
トヨタ・レーシングののハイパーカー8号車画像はこちら
アルピーヌも最後は怒涛の追い上げを見せるましたが、その差わずか0.591秒で及ばず。最後の最後まで手に汗握る展開で、トヨタが見事にホームの富士で劇的な優勝を飾りました。2位には圧倒的な速さを見せつけた36号車のアルピーヌ、3位に15号車の「BMW MチームWRT(BMW M Hybrid V8 /ケビン・マグヌッセン 、ラファエル・マルチェッロ 、ドリス・ヴァントール)」となりました。
そしてプジョー勢も、「オーディシャス作戦」の名のとおり、混戦のなかで攻めの走りを見せ、94号車は6位フィニッシュ。93号車は残念ながらリタイヤでした。しかし、着実に結果を出していますから、今後の活躍に超期待です。
過去最多となる7万2400人が来場し熱狂した3日間。やっぱり耐久レースは、マシンが速いだけじゃ勝てません。ドライバーの技術はもちろん、エンジニアの閃きやチームの絆……それらがすべて噛み合った瞬間に、ドラマは生まれるんですね。
WEC富士2026のトロフィー画像はこちら
これだからモータースポーツ観戦はやめられません!