「フォーツー」の再来は約360万円から! パリモーターショーで実車がお披露目された「スマート#2」は日本再上陸を熱望したい1台だった

この記事をまとめると

■スマートがパリモーターショーで「#2」を初公開した

■#2はかつての名車「フォーツー」をEVとして現代に蘇らせたモデルとなる

■ドイツではベースグレードが約360万円から販売される

スマートが話題の「#2」を初お披露目

 2026年10月13日、フランスでパリモーターショーが開幕した。そして今回のパリモーターショーは、さながら「名車復活祭」のようになっている。プジョー205 T16をオマージュしたE-T16コンセプトやアルピーヌA310にインスパイアされたA310ビジョン、シトロエン2CVのリバイバルを狙う2CVコンセプトなど、クルマ好きなら思わずニヤリとしてしまうモデルがてんこ盛りだ。

 しかし、これらはいずれもコンセプトカー、もしくはデザインスタディという扱い。コンセプトカーなら好き勝手できるし、たとえこっぴどく酷評されたとしても、なかったことにすることだってできるだろう。だから名車を現代のモデルとして復活させて市販することは、それ相応の覚悟が必要となる。そんな困難を乗り越え、パリモーターショーで見事に名車復活市販モデルを世界初公開したのが、スマートだ。

 スマートが公開したのは、超小型ふたり乗りモデル「フォーツー」のコンセプトを受け継いだ新型EV「#2」。都市部での使いやすさを追求した電気自動車で、全長は約2.75mと非常にコンパクト。この小さなボディに最新のEV技術や安全装備を盛り込み、かつて一世を風靡した小さなシティカーを現代に蘇らせた。

 その見た目はほぼまんま、かつてのフォーツーだ。車体の四隅にタイヤを配置する伝統のレイアウトを受け継ぎ、限られたボディサイズのなかで室内空間を最大限に確保する設計で、狭い路地や駐車スペースでも取りまわしやすいクルマとなっている。

 #2は後輪駆動のBEVで、リヤに最高出力60kW(約82馬力)・最大トルク130Nmのモーターを搭載する。バッテリーは容量35.8kWhのLFP(リン酸鉄リチウムイオン)電池を採用し、航続距離はWLTPモードで最大290kmとなる(認証前の暫定値)。充電性能も実用性を十分に意識したもので、最大65kWの急速充電に対応し、バッテリー残量10%から80%までの充電時間は最短20分。外部機器に電力を供給できるV2L機能も備えているというから驚きだ。

 足まわりでは、クラス初をうたう5リンク式リヤサスペンションを採用。床下にバッテリーを配置することで低重心化を図り、街なかでの扱いやすさだけでなく、高速走行時の安定性や乗り心地も追求された。運転支援機能も充実しており、アダプティブクルーズコントロールやストップ&ゴー機能、ハイウェイアシストなどを用意する。

 インテリアには10.1インチのセンターディスプレイと8.8インチのドライバーディスプレイを装備し、4G通信やWi-Fi、Bluetoothにも対応する。グレードは「ピュア」「ピュア+」「プレミアム」の3種類に加え、999台限定の「クチュールエディション」が設定される予定だ。

 気になる価格は、ドイツ市場で「ピュア」が1万9990ユーロ、「ピュア+」が2万990ユーロ、「プレミアム」が2万4490ユーロ。999台限定のクチュールエディションは2万5690ユーロとなる。1ユーロ=約180円で換算すると、エントリーモデルの「ピュア」は約360万円からということになる。ただし、これはいずれもドイツでの価格であり、日本での販売価格ではない。というか、そもそも日本で発売するしないのアナウンスは、現在のところ一切ない。欧州では2026年10月13日から先行注文の受付が始まり、本格的な市場投入は2027年を予定しているそうだ。

 クルマの大型化が進み、電気自動車にも長い航続距離や大容量バッテリーが求められる現代。スマート#2は、そんな現在のトレンドに真っ向から異を唱えたモデルだ。確かに街なかでの移動が中心であれば、必ずしも大きな車体や大容量バッテリーは必要としない。コンパクトな車体と必要十分な航続距離を組み合わせた、都市生活に適したEVのあり方をあらためて提案するモデルとなっている。

 今回のパリモーターショーでのお披露目で、フォーツーの正当後継モデルとしての立ち位置が全世界にアピールされた#2。フォーツーに相当する#2の復活で、派生モデルの復活にも期待したくなるのは贅沢だろうか。次に復活するのはロードスターかそれともクロスブレードか。スマートからの続報と日本導入のアナウンスを首を長くして待ちたい。


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