狂ったアライメントは百害あって一利なし
アライメントに異常が生じると、いろいろなカタチで弊害が現れる。ふだんの運転でもっとも気づきやすいのは、ステアフィールの違和感だ。
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直進中にハンドルの据わりが悪くなった。路面にハンドルを取られやすい。左右のどちらかへなんとなく流される。こうした直進性の悪化や安定性の低下は、トーやキャンバーなどアライメントが狂っている場合の典型的な症状だ。
また、ビシッと真っ直ぐ走るけど、なぜかハンドルが少し切れた状態でキモチ悪い、というケースもそう。いわゆる「センターが出ていない」というやつだ。カーブを曲がる際にも、右が曲がりやすいとか左は何となく抵抗を感じるとか、左右でステア特性に違いが現れることがある。
タイヤのアライメントが狂ってしまうと、ブレーキを踏んだときにも悪影響が出てくる。前輪の接地性が左右で違っていると、制動時にステアリングを左右どちらかに取られやすくなる。制動力そのものはしっかり利いても、車速が高くなるほど症状が強現れるから要注意だ。
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後輪のアライメントも見逃せない。現在は、制動時や旋回時にリヤサスのブッシュのたわみなどによって、トーイン傾向にするクルマが少なくない。もちろん車両の安定性を高めるのが狙いで、後輪についても非常に重要なのだ。
そして、タイヤの偏摩耗もアライメント異常の大きな弊害だ。タイヤの寿命が短くなるだけでなく、操縦安定性や乗り心地・静粛性にデメリットを及ぼす。空気圧が正常で片減りなどを見つけたら、アライメントを疑ったほうがいい。転がり抵抗が増せば燃費も悪くなる。
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車検時に確認するのはじつは直進性だけ
なかには、クルマを車検に出したらハンドルのセンターが出なくなっていたというケースも。車検には直進性に問題がないか確認するサイドスリップ検査が必ずある。規定値から外れている場合、一般的には前輪のトーで調整する。だが、片輪だけに手をつけて左右のトーバランスを整えると、とりあえず真っ直ぐ走ってもステアリングが真っ直ぐではない、なんて事態も。
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アライメントは4輪をメーカーの設定値にしっかり合わせることが大切なのだ。
オススメはメーカー系のタイヤ専門店や大型カー用品店などに導入されている、CCDカメラで4輪のアライメントを計測するアライメントテスターだ。精度の高さは、車道から伝わってくる人には感じられないレベルの振動まで数値に現れるほどだ。
測定結果はモニターにすぐ映し出される。アライメントはサスペンションで調整。基準値からズレている項目があれば、熟練のサービススタッフがその場で修正してくれる。数値が基準範囲に収まっていても、左右がなるべく均等になるよう気を配っていたのが印象的だ。
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ただ、いまどきのクルマはアライメント調整を必要とする箇所が減る傾向にあり、調整できるのはトーだけという車種も。逆に、走りのチューニングも楽しみたいマツダ・ロードスターのようなクルマは、アライメント調整の自由度が非常に高いそうだ。
作業は調整を含めても2時間ほど。基本料金は2万円程度が相場だ。これで愛車を安全・安心に保てるなら安いもの。思い当たるフシのある人は、いますぐショップに足を運びたい。
※本記事は雑誌「CARトップ2023年7月号」の記事を再構成して掲載しています