高額の修理でも安心の頼れる特別保証
新車保証のもうひとつ「特別保証」は、エンジンのほか、トランスミッション、サスペンション、ブレーキ、ステアリング機構、乗員保護装置など、クルマの走行や安全に関わる重要部品が対象になる。
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保証期間は一般保証よりさらに長く、新車登録時から5年間または10万km走行時点のいずれかの早いほうまで。仮に構造が複雑なエンジンやミッションが故障すれば、修理費用が百万円単位にのぼることも珍しくない。それが自腹か、無償で修理されるかはとてつもなく大きな違いだ。
一般保証同様、特別保証ももちろん無条件ではない。潤滑油の交換を含め、メーカーが指定する定期的な点検・整備を実施していなかったり、たとえば、変速ミスによるエンジンのオーバーレブ=過回転。エンジン、ミッションに与えるダメージは決して小さくないが、こうした誤操作による故障は保証の対象外。
さらに言えば、一部のメーカー/車種ではサーキット走行やシャシーダイナモによる馬力測定など、特別な条件下での使用で生じた故障について保証対象外としているケースもある。確認が必要だ。
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長期間/長距離に及ぶ無償保証は、自動車メーカーの自社製品への自信の表れとも言えるが、前述のとおり、クルマが工業製品である以上、やはり構造や製造上の不具合、個体差などによる故障と無縁とは言い切れない。
クルマに余計な負荷をかけない運転をつねに心がけ、定期点検を怠らず、万が一、故障が生じた際、問題なく保証を受けられる状態を維持しておくことが肝心だろう。
故障リスクがグンと増す長期間所有と過走行
故障に対して万全に思える新車保証だが、忘れてはいけないのは保証期間だ。おもに電装品を対象とした一般保証は3年または6万km。走行・安全に関わる重要部品が対象の特別保証は5年・10万km。いずれも期間を過ぎれば修理費用はすべて自腹となる。
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走行上問題なくてもナビやオーディオ、エアコンが故障すれば利便性や快適性は損なわれ、装備や状態によっては修理費用が10万円を超えるケースもあって、かなり痛い出費。最悪なのはエンジンやミッションといった”大物”の故障だ。3ケタ万円を超える修理費はザラ。最悪クルマを手放さなければならない事態にも。
長引く景気低迷・物価高で、そうそう新車に買い換えるわけにいかず、いまや5年以上乗り続け、走行距離が10万kmを超えることは珍しいことではなくなった。
もしも故障したら……というユーザーの不安に対して設けられているのが、有償の「延長保証」制度だ。新車の購入時に加入を勧められた人もいるだろう。読んで字のごとく、メーカー保証の期間を延長するシステムだ。
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わずかな費用で買う安心
通常3年または6万kmで期限を迎える一般保証では、すべてのメーカーで2回目の車検までの5年・走行距離10万kmいずれか早いほうまで保証を延長。また、通常5年または10万km走行時点で期限が切れる特別保証については、一部を除くメーカーが3回目の車検までの2年間、つまり計7年間、走行距離無制限で(さらに一般保証もセットで)保証延長を行う。
この手厚い保証内容の一方、驚くのが加入料の安さだ。メーカーごとに加入方法や料金などが異なるため、詳細は省くが、たとえばホンダで実施している保証延長プラン、”マモル”の場合。新車購入時、7年後まで保証を延長するプランに加入する費用は、1.5リッタークラスで2万8600円。2リッタークラスでも4万700円という格安さ。一般保証、特別保証とも無償の適用期間が設けられていることを差し引いても安く感じる。
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そもそも保証延長の加入は故障のリスクが増す新車登録からの期間が長く、走行距離がかさんだクルマに対する、いわば保険。安心料のようなものだ。故障しなくてもお金は戻ってこない”掛け捨て”に違いないが、いざ故障したときに、高額の請求書を前にアタフタすることを考えれば、加入しない理由を探すほうが難しい。
※本記事は雑誌「CARトップ2025年2月号」の記事を再構成して掲載しています