激安イメージから大逆転! KIAがアメリカでヒョンデと肩を並べる大躍進の裏側 (2/2ページ)

起亜の立ち位置が変わってきた

 さらに起亜は大胆なエクステリアデザインを採用するようになり、なんかエッジの利いているブランドがあると新興ブランドのような存在として注目されるようになってきている。2026年秋にロサンゼルス地区をレンタカーで流したり、テレビコマーシャルを見ていると、ブランドとしてもプレミアムを重視した方向性に一気に舵をきったように見えた。ショールームは外壁を黒基調として高級感を強調するものへと移行中となっているなど、店舗改革を進めていた。ディーラーオリジナルのものを含め、テレビコマーシャルも落ち着いた語り口でイメージ重視のものとなっていた。

 しかし、レンタカープールへ行くと日産車をもっとも多く見かけたのだが、それに次ぐようにセダンではヒョンデや起亜のモデルが目立っていた。結局のところ販売台数過去最高というのはレンタカーへのフリート販売も大きく貢献しているように見えた。

 しかし、セダンとは異なりクロスオーバーSUVのほうは丁寧な販売を心がけているようで、レンタカープールでもあまり見かけることはなかった。

 アメリカでのヒョンデの売れ筋は大型SUVのパリセード、カムリサイズセダンのソナタ、カローラクロスサイズとなるクロスオーバーSUVのツーソン、RAV4クラスのサンタ・フェとなっている。ソナタがセダン系では唯一入っているが、これはレンタカーが貢献しているものと考えられる。起亜でも基本コンポーネントを共用した前述したヒョンデ車の起亜バージョンのようなものがラインアップされているのだが、稼ぎ頭の大型SUVではパリセードの兄弟車ともいえる起亜のテルライドがパリセードよりも売れていたりしている。

 ヒョンデ、起亜ともにBEV(バッテリー電気自動車)販売も熱心なのだが、ヒョンデではアイオニック5がもっとも売れている一方で、起亜は大型高級SUVスタイルBEVとなるEV9がもっともよく売れている。ヒョンデと起亜での客筋の違いというものを筆者は感じている。

 両ブランドともにエクステリアは日本車と比べてもかなりエグいのだが、起亜のほうがよりそのエグさが増しているようにも見える。

 かつてヒョンデの格下で激安ブランドであった起亜だが、南カリフォルニアで見ていると、ボチボチヒョンデの上級ブランドジェネシスと肩を並べる(なんか影が薄くなっていた)、カジュアル色の強いプレミアムブランドになっていくのではないかと思うほど、進むべき道をはっきり見つけたように、2026年9月に南カリフォルニアを訪れた筆者は強く感じた。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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