それぞれ異なる手法でヘリテージに対するリスペクトを表現
続いては、フォーミュラ・ドリフトの王者で長年日産と協業してきたクリス・フォースバーグ選手が手がけた「Datsun S30 Concept」。そのコンセプトは、新旧2世代のZを融合させた究極のレストモッド。初代「ダットサン240Z(S30型)」の流麗なボディに、なんと現行型Zの心臓部である3リッターV6ツインターボ「VR30DDTT」を丸ごとスワップしている。
日産が「SEMAショー2026」に展示する3台のフェアレディZが胸アツすぎる画像はこちら
さらにエンジンはNISMOパーツで強化され、主要パネルは軽量カーボン製へと換装。現代レベルのサスや大容量ブレーキも組み込まれた。初代の美しいクラシックなスタイルに、400馬力オーバーの最新パワーを宿らせた、全世界のZファン垂涎のドリームマシンとなっている。
そして3台目は、日産社内のレース好きエンジニアたちがプライベートで開発した「Project NAT2 SCCA Touring 2 Z」。製作したのは、業務外にモータースポーツを楽しむ北米日産社員有志のクラブ「日産アクセラレーション・チーム(NAT)」だ。そのコンセプトは、市販の現行Zをアメリカの草の根レース『SCCA』のツーリング2クラスで勝てるリアルレーサーに仕立てる、である。
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何より目を引くのが、その鮮烈なカラーリングだ。ホワイトボディに鮮やかなレッドとブルーを走らせたトリコロールカラーは、日本の「NISMO Design Japan」が直々にデザインし、北米の名門「フライング・リザード・モータースポーツ」がラッピング施工を担当したもの。その元ネタは、かつて北米SCCAを席巻したBRE(ブロック・レーシング・エンタープライゼス)のダットサン240ZやIMSA GT選手権に参戦していた300ZX IMSA GTSなどのレーシングZだ。
さらにこの車両は、歴代のレーシングZの栄光に敬意を表したヘリテージリバリーをまとうだけでなく中身も本気だ。吸排気や足まわり、ブレーキをSCCA規定に合わせて徹底調律し、その室内は内装を剥ぎ取ったドンガラ仕様で、強固なロールケージやSabelt製競技用安全装備をフル装備。日産のレースDNAを象徴するカラーリングに身を包み、技術者が「いち走り屋」として魂を注ぎ込んだ熱い1台に仕上げられている。
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開放的な「Z Kaze」、時空を超えた「Datsun S30」、そして栄光のワークスカラーを背負う「Project NAT2」と、3台はそれぞれまったく異なる魅力を有している。ヘリテージとチューニング文化へのリスペクトを感じさせるラインアップにより、Zの可能性はさらに広がりそうだ。