この記事をまとめると
■デコトラは日本独自の改造文化でパーツも車体に合わせたワンオフ製作が基本
■大量のテールランプを装着するのは夜間の電飾も重視する独特の美学からだ
■点灯やリレーの動きまで装飾として楽しむ発想がデコトラの個性を生み出している
単なる制動灯ではなく夜間の車体を彩る電飾
世のなかには数多くの改造車が存在しているが、少々異質なのがデコトラであるといえる。改造車の大半がアメリカを参考にしたものであるなかで、デコトラとは数少ない日本発祥の文化。歌麿美人画や浮世絵などを題材とした和風な装飾を施したデコトラは、その時点で異質だといえる。
乗用車ではなく、荷物を運ぶ貨物自動車をカスタムするという基本そのものが異質であるが、カスタムの手法もほかとは異なる。多くの改造車では汎用のエアロパーツやアルミホイールなどが販売されているが、ステンレスや鉄で製作されるデコトラの大型パーツは、基本的にワンオフ。車体の形状に合わせてデザインされたり、オーナーが寸法や角度などを事細かく指定しながら製作されているのだ。そのため、フロントバンパーに数百万円をかけるというケースも珍しくない。
デコトラのフロントバンパー画像はこちら
そんなデコトラの特徴として、テールランプの多さも挙げられる。ほかの改造車では純正テールのデザインを変えたりするのが関の山だが、デコトラは数多くのテールランプを取り付けることが一種のステイタスとなっているのだ。車体の端から端までテールランプを一列で並べたり、左右とリヤバンパーの真ん中に取り付けたりとスタイルはさまざま。
乗用車とは違ってトラックは高さがあるため、テールランプを3段や4段で取り付けるデコトラ野郎も存在する。仕事車の世界では電球タイプの純正テールや社外品のLEDテールも人気を集めているが、派手に飾ったデコトラには数多くのテールランプが装着されているという認識で間違いないだろう。
デコトラのカスタムテールランプ画像はこちら
その理由は、なんなのか。そこには、やはり光り物が好きだというデコトラ独自の世界観が影響しているのだろうと感じられる。ご存じのとおり、デコトラには昼と夜の美しさが存在する。昼だけではなく夜の電飾も重要視するデコトラ野郎たちは、テールランプが放つ光でさえも飾りとして捉えているのだ。
ブレーキを踏めば明るく光るだけでは飽き足らず、電飾パーツのようにリレー(流れるように点滅すること)するというカスタムもまた、デコトラ野郎たちの間で旧くから好まれている。それもまた、テールランプを飾りの一部として捉えている証であるといえるだろう。
カステムテールを装着したデコトラ画像はこちら
たかがテールランプ、されどテールランプ。どのクルマにも装着されているアイテムでさえも飾りに変えてしまうデコトラ野郎たちの発想と実行力には、感服せざるをえない。