この記事をまとめると
■パレットの紛失は物流業界が抱える大きな問題のひとつ
■年間約30万枚のパレットがなくなっているといわれている
■問題を解決するためにパレット管理システムが開発されている
いつの間にかパレットの数が減っている
物流には必要不可欠であるパレットがいつの間にか紛失している。自社のパレットの行方がわからない。これは物流業界のなかではたびたび取り上げられる大きな問題のひとつだ。では、なぜパレットが行方不明になってしまうのだろうか? それにはこんな理由があった。
パレットが行方不明になる大きな要因はいくつかあるが、なかでも納入先から返却されるべきパレット数をパレット所有者が把握できていないことが最大の理由といわれている。荷物の納入先やパレット数が少なければ管理もできるだろうが、取引先が多く大量のパレットを所有するほど管理が難しくなってしまう。
パレットのイメージ画像はこちら
そのための対応策として考えられるのは「使用したパレット数と返却されたパレット数を確認する」ことだが、パレット数を確認する担当者が倉庫スタッフであったり、トラックドライバーであったりと、企業によって対応が異なるため、正確なパレット数の把握がなかなか難しいのが現状なのだ。そのため、パレット管理の体制が整っていない場合は、いつの間にか所有するパレットが減っていってしまうというワケだ。
しかし、パレット紛失問題にはもうひとつ重要なポイントがある。それは「パレットが誰の所有物なのかを意識せず、その場にあるものを使う」という昔からの慣習だ。パレットにはさまざまな種類があるが、このパレットでなくては運搬ができない、ということはあまりない。そのため、他社の所有するパレットをついつい使ってしまうことで、行方がわからなくなってしまうのだ。