台数は少ないが存在感をみせるBRZ勢! TGR GR86/BRZ Cupの第3戦は大波乱のレース展開に (1/3ページ)

この記事をまとめると

■TGR GR86/BRZ CupでのBRZの戦いにフォーカス

■BRZはプロ3台・クラブマン4台が第3戦SUGOに出場し、それぞれ存在感を示す

■女性メカニックも活躍するなど舞台裏にも注目

台数は少ないなか健闘するBRZ勢に着目

 年間7戦で戦われるTGR GR86/BRZ Cupも第3戦、舞台はスポーツランドSUGOです。

 昨年の大会ではチームタクティの井口がファイナルラップの最終コーナーで前を走るライバルの横に並び、最後のチェッカーで鼻先がわずかに前に出て劇的な優勝を飾り、会場は大いに沸きました。

 スポーツランドSUGOはシーズンオフにコースの舗装を全面的に張り替えたことで、コースの状況が大きく変化。また、梅雨時期にもかかわらず、雨ではなく暑さとの戦いになり、レース展開の予想がしにくい状況となりました。

 今大会プロフェッショナルクラスでBRZを扱うのは、チームタクティーから出場する87号車千葉スバルBS BRZの久保凜太郎、88号車東京スバル BS BRZの井口卓人、89号車栃木スバル DL BRZの奥本隼士の3人です。通年参戦しているレカロレーシングは、参戦スケジュールを考慮した結果、今大会をスキップすることとなりました。

 プロフェッショナルクラス全28台出走のなかで、BRZはわずか3台という寂しさですが、コースとの相性がよく、ブリヂストンタイヤを履く井口と久保は練習走行から上位でタイムを刻み、仕上がりのよさを見せます。一方の奥本は、チームタクティ3台のなかで唯一ダンロップタイヤを装着しますが、ダンロップのDIREZZA β06と新舗装の路面とのマッチングが合わず奥本は苦戦してしまいます。

 ほかのダンロップユーザーも同じように苦戦しており、車両の調子がよくても舗装とのマッチングで順位があがらないという、このレースの難しさが感じられました。

 そして、クラブマンクラスには新たな仲間が。プロフェッショナルクラスでのBRZはチームタクティーの3台だけでしたが、クラブマンクラスでは4台のBRZが参戦しました。

 22号車ファルコンBRZの野津太輝選手。111号車BUZZ RACING BRZのKen Alex選手。140号車N-KIT Racing BRZの浦野 歩選手、611号車スバル東北自動車部 SUBARU BRZの三浦陽貴選手の4台です。

 ファルコンレーシングは埼玉スバルの有志メンバーがレースを行っているチームで、スポーツランドSUGO、モビリティリゾートもてぎ、富士スピードウェイなど有志で遠征できる範囲のサーキットに何年も参加しています。多くのメンバーがかかわれるように、ドライバーやメカニックを交代しながら長年活動を続けているチームです。

 BUZZ RACING BRZのKen Alex選手はこのワンメイクレースやほかのレースに参加するなど、ワンメイクでも上位争いができるアマチュアレーサーです。かたやN-KIT Racing BRZの浦野歩選手は、スーパーGTやニュルブルクリンクのマシンをスポンサードするN-KITのお客さんや友達が集まってレース活動を行っています。

 そして、ニューカマーとなるのがスバル東北自動車部です。こちらは東北6県の販売会社がスバル東北の1社に合併したことで誕生したチーム。準備に1年という長い年月をかけて参加に至り、前戦のもてぎラウンドから参加を開始しました。今回は地元東北ということで多くの関係者が応援に駆けつけていました。有志チームということで埼玉スバルと同じく、いろいろなドライバーやメカニックが参加できるように活動を行っていきたいということです。

 チームタクティがサーキット入りする前にメカニックの研修を行う際に、スバル東北の研修所を使用させてもらい研修を行ったそうです。スバルチームの仲のよさと、ワンチームで戦っていこうという思いが感じられました。


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