この記事をまとめると
■新型カムリはタイ・バンコクで高い人気を見せておりベトナムでも街なかで見かける存在に
■ベトナムではハイブリッド車がガソリン車を上まわる販売を記録
■クロスオーバーSUVが市場の主流だがミドルサイズ以上のセダンではカムリが突出している
日本未導入の新型カムリがアジアで人気
2025年春にタイの首都バンコクを訪れると、残念ながら日本には導入されてはいないものの、ハンマーヘッドフェイスを採用した新型カムリの人気がなかなかのようで、街で多く見かけることができた。
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そして2025年5月にベトナムの首都ハノイを訪れると、そこでもハンマーヘッドフェイスを採用した新型カムリをバンコクほどではないものの見かけることができた。
ベトナムで新型カムリがデビューしたのは、2024年10月に開催されたベトナムモーターショーの会場であった。2リッターガソリンエンジンと2種類の2.5リッターハイブリッドユニット搭載車をラインアップしており、VAMA(ベトナム自動車工業会)統計によると、2025年1月から6月までの累計販売台数はガソリン車が478台、ハイブリッド車が685台となり合計1163台となっている(最上級のHEVトップCEで15億4200万ドン[約863万円])。
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ベトナム国内を北部、中部、南部とエリアにわけた販売台数も公表されており、ガソリンとハイブリッドともに南部での販売台数が多くなっている(そもそも南部のほうがマーケット自体も大きいようだ)。
ちなみに2025年1月から6月の累計販売台数におけるトヨタ車内での販売トップは5420台を販売したヤリスクロスとなっている。ハイブリッドのほかガソリン車もラインアップしているが、ガソリン車が5233台で圧倒的に売れている。ちなみにトヨタブランドでの総販売台数は2万9274台となっている。
ベトナムの市街地を走るトヨタ・ヤリスクロス画像はこちら
ベトナム国内でのVAMA加盟メーカーだけでの2025年1月から6月の乗用車における累計販売台数は、8万9783台。このなかでクロスオーバーSUVが3万2915台でもっとも売れている。
セダンはクロスオーバーSUVの半分ほどとなる1万6647台となっている。しかもこの内訳は、コンパクトセダンがかなり幅を利かせており、ミドルサイズ以上のセダンではカムリがほぼ一強となっているといっていいだろう(あとはレクサスESを街なかでは見かける機会が多かった)。
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ベトナム国内でも富裕層は存在するのだろうが、富裕層やVIPの多くは、ランドクルーザー300あるいは200(あるいはレクサスLX)あたりに多く乗っているように見えた。
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カムリの2023年1月から5月の累計販売台数が1394台なので、2023年同期比では若干販売台数を落としている。いまのところ「ハンマーヘッドフェイスとなって人気爆発」とまでは単純に表現できないものの、ハイブリッドという新たな武器を得たこともあり、ハンマーヘッドフェイスは東南アジアで評判もいいようなので、ますます販売台数を伸ばすのではないかと見ている。