【試乗】日本でもワンメイクレースを開催予定! 本物の英国製サーキット専用マシン「ラディカルSR3 XXR」に全開試乗した (1/2ページ)

この記事をまとめると

■英国スポーツカーメーカーのラディカル社にいよいよ日本法人が設立される

■同社の中核をなすモデル「SR3 XXR」が正式に国内での販売を始める

■同モデルのサーキット試乗会が「THE MAGARIGAWA CLUB」で開催された

知る人ぞ知る英国のサーキット専用機を日本で試す

 モータースポーツ好きなら、一度は「ラディカル」の名を聞いたことがあるのではないだろうか。ラディカルは1997年に英国・ピーターバラで創立したスポーツカーメーカーだ。スペースフレームの2座席ミドシップ・レイアウトのレーシングカー的フォルムでありながら、かつては公道も走れる仕様もラインアップされていた。

 15年ほど前に独・ニュルブルクリンクを訪れた際に、アーデナウの街なかでラディカルを扱うショップを発見し、パブリックの走行時間に何台も走っているのを見かけた。こうしたスポーツカー文化は英国を中心に一般化しており、各サーキットのトラックデイには多くのユーザーが集まる。

 欧州の法規が厳格化され、公道仕様は2013年で発売を中止したとのことだが、サーキット走行専用モデルとして磨きあげられて存在感を増している。現在では世界第2位のレーシングカーメーカー(1位はポルシェだそうだ)としての地位を確立し、世界14カ国で「ラディカル・カップ」というワンメイクレースを展開している。

 そんなラディカル社にいよいよ日本法人が設立され、その中核をなすモデル「SR3 XXR」が正式に国内での販売を始める。それに先立ち、同モデルのサーキット試乗会が千葉県に位置する会員制サーキット「THE MAGARIGAWA CLUB」のサーキットコースで開催された。

 1周3.5kmのコースはアップダウンに富み、最長800mの直線をもつ。また、最大勾配は上り20%、下り16%で類をみない特殊なレイアウトとなっている。筆者は同クラブの会員ではないのでこれまで走ったことがなく、ミニバンでの下見走行だけでコースインすることになる。

 お披露目されたマシンをまずはチェックしてみる。全体的なフォルムは従来モデルと同じようなスポーツカーフォルムで、フロントにはカーボン製のアンダースポイラーが装着されている。コクピットまわりは開口部が広く、試乗モデルはコクピットセンターにシートをマウントしたシングルシーター仕様だが、右(あるいは左)ハンドル仕様も選べるという。

 当日は同乗走行用に2人乗り仕様が用意され、世界の荒 聖治、大ベテランの田中哲也の両ドライバーが終日さまざまなゲストの同乗走行を担当していた。この2シーター仕様は単なるエクスペリエンスだけでなく、プロドライバーのテクニックやGを体験するためにも最高だ。

 車両チェックに戻ると、外されたフロントカウルの内側には非常にクラシックなタイプのコンベンショナルなダブルウイッシュボーンサスペンションとスペースフレーム・シャシーが見て取れる。その造形はFJ1600、国内やアジア圏で人気の高いウェスト社製VITA01にも似ている。フルカウルボディなのでサスペンションに空力効果を考慮する必要がなく、メンテナンス性を重視した作りといえるだろう。

 サスペンションには、ストロークセンサーと舵角センサーが装着されているのでデータを取ることができる。センサーはオプションで追加でき、さまざまな走行データの解析に役立てられる。

 リヤカウルまわりは、エンジンとトランスミッションが横置きにマウントされ、このあたりもVITAに似ている。そのエンジンはスズキのオートバイ「隼」に搭載されているエンジンをモチーフに、ピストンやコンロッド、クランクシャフトなどを自社開発し、オイルまわりをドライサンプ化して低い位置にマウントしていることがわかる。

 パワースペックは、1500cc自然吸気直列4気筒の同ユニットから232馬力の最高出力と182Nmの最大トルクを発生し、横置き6速トランスミッションへと伝達される。このトランスミッションも2輪用を発展させたもので、1ダウン、5アップのシフトパターンとドグクラッチ、さらにエアコンプレッサーで作動させるステアリングパドルシフターが装備される。もちろんブリッピング制御で変速ショックはほとんどない。

 また、トランスミッションのアウトプット部にはクワイフ社製のリミテッドスリップデフを備えている。SR3 XXRには6種類の最終減速比が用意され、ミッションのステップ比はそのままでサーキットに合った減速比が選べるのだ。もっともハイギヤードなファイナルギヤを組み合わせると、6速1万2000回転で最高速は253km/hに達するとのことだ。

 そして、カーボン製アンダーパネルと大きなリヤウイングが、いかにも大きなダウンフォースを発生させそうだ。車両重量はわずか620kgと軽量。タイヤはハンコック製スリック、ブレーキはAP社製のレーシングキャリパー(オプション装着品)と申し分ない。


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中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
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海外巡り
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