この記事をまとめると ■ジャパンモビリティショー2025に横浜ゴムがブースを出展
■スーパーフォーミュラのマシンやタイヤを展示中だ
■市販化するサスティナブルコンセプトタイヤも初公開されている
究極のタイヤと最新のタイヤを要チェック! 開催中のジャパンモビリティショー2025に家族連れで行く人にオススメなのが、西展示棟4階の横浜ゴムのブース。ここには国内最高峰のフォーミュラレース、全日本スーパーフォーミュラ選手権で使用するマシン「SF23(ダラーラ製)」の実車を展示中だ。特定のチームの車両ではなく、横浜ゴムのテスト車両だが、家族連れに必見な理由は、今回のモビリティショーの期間中、なんとこのマシンのコクピットへの乗車体験が可能となっている点。
JMS2025 ヨコハマタイヤブースのイメージ 画像はこちら
乗車体験は小学生以下限定なのは残念だが、フォーミュラカーの実車に乗って、記念撮影ができるのは魅力的(現地で予約制)。子どもにとっても思い出に残るはずだ。
そして大人は、そのスーパーフォーミュラマシンに装着されているタイヤに注目してほしい。横浜ゴムは2016年から全日本スーパーフォーミュラにコントロールタイヤの供給を行っているが、モータースポーツにおいてもカーボンニュートラルや再生可能資源の活用、サステナブルな取り組みは喫緊の課題になっていて、2023年からは再生可能・リサイクル原料を活用したタイヤを、スーパーフォーミュラ参戦中の全車両に供給中だ。
JMS2025 ヨコハマタイヤブースで展示されているタイヤ 画像はこちら
初年度、2023年の再生可能・リサイクル原料比率は33%(ドライタイヤのみ)だったが、2024年には再生可能・リサイクル原料比率60%のタイヤで実走テストも実施。そして今シーズン、2025年は35%が目標だったのに対し、46%まで引き上げたドライ&ウェットタイヤを供給できるほど、急速に技術が進化している。
JMS2025 ヨコハマタイヤブースで展示されているタイヤ 画像はこちら
素材としては、天然ゴム、アブラヤシ、オレンジの皮から生成した天然由来の配合剤を活用したり、リサイクル鉄やリサイクルゴム、マスバランス方式の合成ゴムなどを使用し、石油由来原料の依存度を引き下げる研究開発に取り組んでいて、それがトップフォーミュラの走りを支えるレベルになってきたことに、展示を通じて注目してほしいところ。
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またレース用タイヤではなく、市販用タイヤに向けて、横浜ゴムのプレミアムタイヤの「ADVAN Sport V107」のサスティナブルコンセプトタイヤも初公開。このタイヤは、欧州基準のトータル性能バランスがウリの「ADVAN Sport V107」を、ウェットグリップ性能や低転がり抵抗性能をさらに高めつつ、軽量化や再生・リサイクル原料比率 80%を実現した1本だ。
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EVを含むハイエンドな重量級ハイパフォーマンスカーに向け、次世代車に必要な高性能と、再生可能・リサイクル原料を使用する製品開発に取り組んでいる姿勢を示したものでもある。
今回のテーマは、「持続可能な社会に向けたヨコハマの挑戦」となっているが、見えないところでタイヤもどんどん進歩しているので、これからのタイヤについて、モビリティショーで情報を集めておいてもいいのでは?