山の農村で海の魚! 九州で青森のリンゴに北海道のジャガイモ! そういや旬の食べ物はどうやって届いてる?

この記事をまとめると

■日本全国で新鮮な食材が手に入るのはトラックドライバーのおかげだ

■新鮮な鮮魚や野菜などは全国各地に存在する中央卸売市場が流通拠点となっている

■中央卸売市場を経由することで適正な価格がつけられ消費者のもとへ食材が届けられる

各地に存在する中央卸売市場の役割とは

 日本には四季というものがあり、季節によって旬の食べ物というものが存在する。たとえ山間の町であっても新鮮な海の幸が食べられるし、遠く離れた都道府県で収穫された野菜や果物であっても、近所のスーパーなどで購入できるようになっている。

 そんな便利な暮らしが確立されているが、それらの食べ物がどのように流通しているのか気になったことはないだろうか。普段、当たり前のように口にしている海の幸や山の幸であっても、遠く離れた場所から運ばれてきていることは珍しくない。日本では、そのような流通経路が構築されているのだ。

 それらを運んでいるのは、全国各地のトラックたち。長距離をものともせず夜を徹して走ってくれる彼らのおかげで、私達は快適な暮らしを送ることができているのだ。

 なかでも新鮮な鮮魚や野菜、果実などは全国各地に存在する中央卸売市場という施設が流通拠点となっている。かつて東京で稼働していた築地市場は観光地化しているし、移転先となった豊洲市場も有名であるため、知っている人も多いだろう。そのような中央卸売市場は全国各地に存在し、その地域の食文化を守っているのだ。

 そんな中央卸売市場には、野菜や果実、生鮮水産物や加工水産物、そして花などが産地より集められてくる。そこで適正なる価格がつけられ、かつ迅速に消費者のもとへと届けられる仕組みとなっているのだ。全国各地から運ばれてきた食材たちは、中央卸売市場内でセリにかけられる。そのセリで落札した仲卸売業者や小売業者たちを経て、近所のスーパーなどに陳列されるというわけだ。普段なにげなく口にしている食材であっても、たくさんの人たちが絡んでいるということは、覚えておきたいところである。

 そんな中央卸売市場における大きな役割は、やはり価格形成。公正な売買取引が行われており、その取引結果も公表されているために、公正で透明性の高い価格が形成されているのだ。このような施設がなければもちろん旬な食材は決まった地域でしか楽しめないし、また販売価格も安定しなくなる。馴染みのない施設であるのはいわずもがなであるが、中央卸売市場とはわたしたちの暮らしにおいて欠かすことのできない存在なのである。

 直接利用するような暮らしと密接した関係ではないにしても、世の中には私たちの生活を支えてくれているさまざまな施設が存在する。漁師や農家、トラックドライバー、そして中央卸売市場で働く人たちの活躍があるからこそ食べられる美味を、今宵もご家庭で心ゆくまで楽しんでいただきたい。


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