この記事をまとめると
■ジムニーは誕生から50年以上経つ日本が誇る名車だ
■アイコンとして「サイ」のキャラクターが40年以上愛されている
■名前はとくに決まっていないとのことだ
なんでよりにもよってサイ?
日本が世界に誇るクルマといえば、両手だけでは数えられないほどあるだろう。こんな議題でも出そうものなら、クルマ好きであればきっと半年くらいは議論を交わすはず(!?)。
そして、そのような議題が出たとしたら、確実にスズキ・ジムニーは入ってくるだろう。ジムニーがどんなクルマかという説明は今更不要だと思うが、簡単に説明すると、このクルマは日本独自の軽自動車規格に収まる、ラダーフレーム+パートタイム式4WD機構を備える唯一無二のクロカン軽四駆。登場は1970年の初代モデル、LJ10型で、このモデルとなったのはホープ自動車が開発した「ホープスターON型」。紆余曲折あり、スズキがこのクルマの製造権を買い取ったことにより、現在に続く、ジムニーの歴史が生まれたというわけだ。
スズキ・ジムニー(LJ10)画像はこちら
なので、誕生から50年以上の歴史をもっており、間違いなく前途の「日本が世界に誇るクルマ」に入ってくるであろう1台というわけだ。実際、世界で「サムライ」や「ジプシー」という名でグローバル展開もされている(仕様は日本モデルと異なる)。
ちなみに、50年も販売されているが、モデルライフが長いのもジムニーの特徴なので、現行モデルはまだ4代目となる。まだ3回しかフルモデルチェンジされていないのだ。なお、1年待ちともいわれていた現行型ジムニーは現在半年ほどで買える模様。一方のノマドはまだまだ時間がかかりそうだ。
スズキ・ジムニー画像はこちら
さて、そしてここからが本題だ。このジムニーだが、街ゆくクルマを見てあることに気がつかないだろうか。
そう。たまに動物の「サイ」が書かれたタイヤカバーをつけていたり、ステッカーを貼っているジムニーが多くいるのだ。何億回声に出して「ジムニー」といったとて、「サイ」の「サ」も「イ」もどこにもない。「スズキ」にもないし「ヨンク」にも関連する文字はない。なんなら、申し訳ないが、いくらジムニーとて、「サイ」のような勇ましさは軽自動車なので感じられない……(個人の感想)。
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これは一体どういうことなのか。
この「サイ」の正体だが、じつはこれ、ジムニーにおける立派な公式キャラクター(アイコン)。決してどっかの誰かが考えた適当なグッズではないのだ。しかも、その歴史は長く、なんと1981年の2代目ジムニー(SJ30)のころから44年もの間愛されているそう。
ちなみに、誕生のキッカケはとくにないそうで、当時のデザイナーが家族にキャラクターの相談をした際に「サイとかどう?」といわれて、「そのギャップが面白いかも」ということで採用になったとか。そして、現在までずっと使われ続けている。なお、当時デザインした人は、こんな長く使われ続けるとは思っていなかったそう。ちなみに調べると、タイヤカバーのみならず、アパレルや生活雑貨など、サイが描かれたさまざまなグッズが存在する。
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しかし、これまた残念なことに名前はとくにないようで、そのまま「サイ」と呼ばれているとのこと。44年も名無しの権兵衛とは……。ただ、一部では「リノ(Rhino)」と呼ばれているそう。これは、「サイ」の英語表記「Rhinoceros」の短縮形だ。
ジムニーオーナーでサイの用品やグッズをもっている人はぜひ、この”際”に自分の”サイ”へ名前をつけてみてがいかがだろうか?
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