新東名がさらに便利になるまであと2年! 全線開通の鍵を握る「山北天空大橋」とは

この記事をまとめると

■新東名の新御殿場JCT―新秦野JCT間はいまも未開通である

■河内川を跨ぐ山北天空大橋は2027年完成を目指して建設中だ

■独自工法の大橋完成で新東名の全線開通が大きく近づく

新東名が本来の力を発揮する日はすぐそこまで来ている

新東名高速道路の東側は現在、御殿場ICから新秦野ICの間が工事中で通れず、それによって御殿場JCTから伊勢原JCTの間は従来からの東名高速道路を利用することになる。

御殿場JCTから新御殿場ICや伊勢原JCTから新秦野ICの間は最寄りの地域へ移動するうえでは利用できるが、高速道路を連続して東西を往復する場合、交通量の多い御殿場JCT以東はこれまでどおりとならざるを得ない。

その未開通区間の一つの大工事が、昨年命名された「山北天空大橋」である。2027年の開通を目指している。神奈川県西部の河内川を跨ぎ、その上空約125mに掛かる日本最大級のバランスドアーチと呼ばれる工法の橋だ。

山北天空大橋の名は公募によって決められた。山北はその橋の掛けられた土地の名。天空は川からの高さと山に囲まれ空を望む景観を表す。大橋は言葉どおり国内最大級とされる大掛かりな橋であることを理由としている。

バランスドアーチと呼ばれる橋はコンクリートと鋼を用い、それぞれを適切な部位に使いわけて施工される。一般にアーチ橋は、橋に掛かる力を橋の両岸で支える構造だ。しかし山北天空大橋は、両岸の地盤が軟弱であることから垂直に立てた柱で力を支えており、それでいてアーチ橋のような見栄えを備えている。これは日本で唯一の工法となっている。

新東名高速道路は、平成元年(1989年)に基本計画が確定された。そもそも構想が閣議決定されたのはさらに遡って昭和62年(1987年)で、当時は第二東名高速と呼ばれていた。最初の開通は平成24年(2012年)の御殿場JCT~浜松いなさJCTで、現在は豊田東JCT~新御殿場JCTと、新秦野JCT~海老名南JCTが開通している。

この山北天空大橋の工事を含め、新御殿場JCT~新秦野JCTがつながると待望の全線開通に近づく。したがって、まだ建設中の山北天空大橋の工事が2027年に完成すれば、延べ40年にわたる歳月を経た新東名がいよいよ本領を発揮することになる。

改めて新東名高速の概要を振り返ると、急な勾配やきついカーブの少ない高速道路として、すでに一部区間では時速120kmでの走行が許されるなど、より短時間で移動でき、また既存の東名高速道路との併用により渋滞緩和への期待もある。効率のよい、あるいは移動時間の予定を立てやすい道筋になることが期待される。あと2年ほどの辛抱といえそうだ。


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御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

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