この記事をまとめると
■サニーは日産のベーシックモデルとして長年愛された1台だ
■2代目にはサーボシンクロを用いて新設計された5速MT搭載モデルがあった
■「GX-5スピード」はモータースポーツシーンでも活躍した名車だ
大衆車のサニーにあったスポーツモデル
長らく日産のベーシックカーとしてラインアップされ続けていたサニー。晩年は地味なオヤジセダンというイメージが強いかもしれないが、過去にはモータースポーツで活躍するスポーティなグレードも擁するモデルとなっていた。
そんな往年のサニーは初代モデルからモータースポーツに参戦していたのだが、よりそのキャラクターを確かなものとしたのが、2代目モデルに設定された「GX」だろう。
日産サニー GX-5(B110)画像はこちら
1970年4月に追加されたこのGXは、通常の1.2リッターモデルをベースにツインキャブレターやデュアルエキゾーストシステム、ディスクブレーキ、砲弾型ミラー、革巻きステアリング&シフトノブなどを追加したもので、最高出力はベースモデルの68馬力から83馬力へと大きく向上していた。
そして1972年8月には、GXをベースに5速MTを搭載した「GX-5スピード」を追加。このGX-5に搭載された5速MTは、スカイラインGT-RやフェアレディZなどに搭載されていたサーボシンクロを用いて新設計されたもので、5速ギヤが直結となるクロスレシオとなっているのが最大の特徴。
日産サニー GX-5(B110)画像はこちら
またクロスレシオのミッションを効果的に使うために、通常の5速MTでは1速の位置となる左上にリバースギアを設定し、1速は左下に配置。これによって2速が中央上、3速が中央下という配置になり、スポーツ走行で頻繫に使用する2速と3速を縦の動きのみで変速できるようになっていたのだ。
このトランスミッションのことを本来ローギア(1速)がある位置にバックがあることから「ローバック」と呼び、モータースポーツで活躍する姿も印象的だったため、当時を知る多くの人は今でも鮮明に記憶していることだろう。
日産サニー GX-5(B110)のシフトノブ画像はこちら
しかし、実際のところGX-5が追加されて1年も経たない1973年5月にはサニーは3代目へとフルモデルチェンジを果たしてしまっており、2代目サニーのGX-5はかなり希少なモデルとなってしまったのは残念なところ。
もちろんローバックの5速MTは3代目サニーにも継続設定されたGX-5に搭載されていたが、多くのユーザーには鮮烈な印象を与えてくれた2代目モデルのイメージが強いハズだ。
日産サニー GX-5(B110)画像はこちら