売れば売るほど赤字な「無限」が作ったやりすぎコンプリートカー「シビック MUGEN RR」! 驚異のチューニングっぷりに当然中古価格は爆アゲ中!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■無限はホンダとの資本関係はないが実質ワークス的な立ち位置を担うブランドだ

■過去にコンプリートカー「シビック MUGEN RR」を300台限定で販売した

■チューニングエンジンやドライカーボン製パーツを使用した本格チューニングカーだった

タイプRを超えたワークス仕込みのR

 ホンダ車専用のパーツを数多く手がける無限は、過去にモータースポーツの最高峰、F1に自社開発のエンジンを供給していたこともある、日本が世界に誇るワークス”相当”のブランドだ。”相当”としているのは、無限ブランドを有するM-TECという企業は、ホンダとの直接的な資本関係はなく、形式上は関係のない会社だから。しかし、ディーラーでは純正オプションパーツという扱いでアクセサリーなどを取り扱っており、イベントでもホンダブースに無限エリアがあることから、身内のような立ち位置でホンダを支えている。ちなみに創業者は本田宗一郎氏の長男、本田博俊氏なので、やはり関係性は切り離せないだろう。

 そんな無限では、パーツのみならず過去にコンプリートカーまでも手がけており、それらのモデルが、当媒体で先日立て続けに紹介した、コンプリートカー第2弾「CR-Z MUGEN RZ」と第3弾の「S660 MUGEN RA」だ。では第1弾は? ……そう、それが本記事で取り上げる、これら2台とは一線を画す無限渾身のコンプリートカー第1弾、「シビック MUGEN RR」である。

 この「シビック MUGEN RR」は、現状ではモデルで唯一となる、4ドアセダンである3代目シビックタイプR(FD2)をベースにしたモデル。このクルマはノーマルでも足まわりがスパルタン……つまり硬いことで有名で、4ドアセダンといえど、とてもファミリーユースで使うには無理があるとまで業界関係者を唸らせた(!?)、ハードコアなモデルだった。

 当時の関係者からは、「この足は鈴鹿サーキットで走ることを前提としたセッティングだった」ともいわれている。なので、早々に純正オプションで用意されていた、よりマイルドなモデューロ製サスペンションに買い換える人も少なくなかったという。

 また、シビック最後の国内における公式ワンメイクレース「ホンダ エキサイティングカップ ワンメイクレース」が開催されていたのもこのモデル。メーカーから書類なしのレーシングカーが、たった169万500円で販売されていた。

 話を「シビック MUGEN RR」に戻そう。このクルマは、そんな3代目シビックタイプRをベースにしているのだが、アイデンティティである「タイプR」の名を外した上に、「R」を2個付けるなど、過剰なまでのR推し。仕舞いにはタイプRのテーマ色である赤を彷彿とさせる赤いボディカラー「ミラノレッド」のみを採用する徹底ぶり。RにR、とにかくR……とRまみれな1台だ。

 それだけRを推すだけに、このクルマは中身も半端ではない。

 まず心臓部であるエンジンは、型式こそ量産車のFD2と同じ2リッターNAのi-VTECエンジン、「K20A」であるが、これをそのまま載せるなんてことはしない。純正で225馬力を発揮するこのエンジンに、+15馬力もの出力が与えられた、無限のエンジニア渾身の最高出力240馬力、最大トルク22kg-mのスペシャルエンジンが搭載されていたのだ。このエンジンは、じつは市販車とワンメイクレースカーの開発が同時進行だったといわれており、最初から出す気満々であった。こうしたことができるのも無限ならでは。専用カムシャフトや専用バルブスプリングが採用され、8400回転まで一気に吹き上がる。

 なお、ホンダの代名詞的存在であるVTECエンジンは、ハイカム領域に切り替わるときに音の変化とともに急加速するフィーリングが有名だが、速く走ることを考えると、このトルクの谷間は障壁になる。なのでこの「シビック MUGEN RR」に搭載されたエンジンでは、谷間ができないようにムラなく吹き上がる、フラットなセッティングになっているのも特徴だ。この特性を実現するために、吸気ダクトは量産車のフェンダー内部から取り込む方式から、フロントバンパーにダクトを設け、走行風をダイレクトに取り込む方式に変更。エアクリーナーも専用設計だ。

 エキゾーストも特徴的で、本来片側1本出しの構造から、迫力ある左右のデュアル出しに変更され、排気効率も大幅に向上している。これを実現するために、4-2-1構造の等長エキゾーストマニホールドも専用設計。さらに触媒までも専用品。

 心臓部であるエンジンとそのほか関係部品が市販車とはまるで異なるチューニングカーに、この「シビック MUGEN RR」は仕上がっている。

 これだけエンジン関係に手が入れられているわけだが、まだまだ終わらない。


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WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

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