この記事をまとめると
■トラックの役割はじつに幅広い
■食品からセメントや家畜と運ぶものは多岐に渡る
■荷台部分はそれぞれが運ぶものに最適な専用設計となっている
トラックとひと口にいっても中身はさまざま
トラックは、ただ荷物を積んで走っているだけに見える。しかし、その荷台やタンクのなかを少し調べてみると、そこには乗用車の世界とはまったく違う工夫と常識が詰まっている。食品、魚、粉、液体、冷凍品、建材。積み荷が変われば、トラックの構造も運び方もまるで変わる。つまりトラックは、荷物に合わせて姿を変える専用マシンでもあるのだ。
牛乳タンクローリーのなかはほぼ無菌に近い
牛乳を運ぶタンクローリーは、見た目こそ普通の銀色のタンク車だが、内部はかなりシビアな衛生管理がされている。牛乳は温度変化や雑菌に弱いため、タンク内部は洗浄しやすいステンレス構造で、使用後には専用の洗浄工程を行う。さらに、積み込みから配送まで低温を保つ必要があり、単なる液体輸送ではなく、食品工場の一部が道路を走っているようなものだ。牛乳をこぼさず運ぶだけではなく、品質を変えずに運ぶことが重要なのである。
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冷凍トラックは荷物を凍らせるクルマではない
意外に勘違いされやすいのが、冷凍トラックの役割だ。冷凍車には冷凍機が付いているが、基本的には常温の荷物を一気に凍らせるためのものではない。すでに冷えた荷物、凍った荷物の温度を保つための車両である。だから、積み込み時に荷物がぬるければ、その状態のまま温度管理が難しくなる。冷凍車は魔法の冷蔵庫ではなく、あくまで「冷えた状態を維持する箱」なのだ。積む前の温度管理まで含めて、ようやく本来の性能を発揮するというわけだ。
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活魚トラックは水槽を運んでいる
活魚トラックは、魚を生きたまま運ぶ特殊な車両なのは知ってのとおり。荷台には水槽があり、酸素供給や水温管理をしながら走る。しかし魚は、ただ水に入れておけばよいわけではない。生きている魚にとって揺れ、振動、水温変化、酸素不足は大きなストレスになる。また、魚が暴れれば体力を消耗し、弱れば死んでしまう。そのため活魚輸送では、スピードやブレーキ操作まで積み荷に影響する。ドライバーは荷物ではなく、生き物を相手に走っているのだ。
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