「ガソスタに行く手間がなくなる」というEVのメリットに待った! 本当にコレはガソリン車よりも有利な点なのか考えてみた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■EVに乗り換えると「ガソリンスタンドに行かなくていい」とよくいわれる

■実際のところ急速充電が必要になった際は給油よりも手間がかかることも多い

■使い慣れたガソリン車もまだまだ実用性が高いといえる

「EVでガソリンスタンド離れしたからラク」って本当?

 自動車メディア業界という場所に籍を置くと、クルマに関するさまざまな話題が毎時間……いや分刻みで耳を通過していく。これが自動車メーカーの人間だと、クルマとはいえ自社製品の話題が必然的に多くなるそうで、筆者の知り合いから「ほかのメーカーのこのクルマってどうなの?」と聞かれることもしばしば。そう考えると、広いアンテナが張れるのは、クルマが好きであれば特権かもしれない。

 さて、そんな業界ではよく議論される話題がある。それが、「EVがいいかガソリンがいいか」論争だ。ぶっちゃけ「あなたのお金なので好きなほうにお乗りください」ということなのだが、このうちの新興勢力であるEV側の意見を聞くと、次のような話をよく耳にする。

「EVにしてからガソリンを入れる手間がなくなったのでストレスフリー」
「1回満充電にすればほぼどこでも行ける(軽EVなどは除く)」
「充電中はほかのことができる」
「道中の充電が心配といいながらも、クルマが充電器を探してくれるから安心」
「足りなくなればちょっと充電すれば事足りる」
といった話。まあ「EVかガソリンか」の話でだいたい話題になるのは充電の話だ。クルマとしての役割はぶっちゃけ両者ともそれほど差はない。タイヤが4つ付いていて、人が快適に移動できるという意味では、どちらも同じ仕事は果たせるからだ。

 しかし、これらの充電問題。聞いてみると「確かに!」と思う節もあるのだが、冷静に考えてみて本当なのだろうか? 現在、世の中は絶賛お盆ということもあるので、暇な時間を使って少し考えてみたい。

 たとえば、「家に帰ったら充電。翌日は満タン」という点。これはガソリン車オーナーである筆者的には確かに大きなメリットに感じる。WEB CARTOPでも各ライター陣が、散々「EVは自宅での基礎充電が基本!」といっているとおりで、電気料金の安い夜間(契約内容による)に、出力を抑えて充電することでバッテリーにも優しいし、安い電気代で充電できるだけあって、ガソリン代よりも安く済む場合もある。これは大きな武器だ。

 1回ならそれほど差がないかもしれないが、これが1年、もしくは数年となればかなりの差になるはずだ。この点を声高らかに訴えるのは理解できる。ちなみに軽EVであれば1回あたり1000円以下、リーフやbZ4Xクラスで2000〜3000円以下くらいで満充電になるそう。

 ただし、これは戸建て住宅をもっている人にほとんどが限定される。しかも200Vの充電器の設置などが必要で、数十万の費用がかかる。「もう今後はEVしか乗らない!」という人ならいいが、残価設定ローンで購入し、数年後に手放し、次はまたガソリン車に乗り換えるとなると、無駄な出費になる可能性もある(補助金なども使えるが)。集合住宅に住んでいると基礎充電ができない建物がほとんどなので(徐々に増えてはいるが)、なかなか厳しい現実がある。

 先日、BYDのラッコが2週間で1000台を受注したそうだが、自宅に充電設備がない人が40%もいるという。この点は考えさせられる事例だ。

「1回満充電にすればだいたい足りる」というのも、クルマのスペック次第だが確かにそのとおりだ。筆者は毎週末どこかに出かけているが、だいたい100〜300km以内に収まっているので、軽EVでなければ確かに1回の満充電で足りる。これも紛れもない事実だ。

 ただ、そのほかの考え方に関しては、少し冷静になってほしいと思う節がある。


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WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

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