【試乗】ニュル仕込みの史上最強「S」はSTI S207だ!

即日完売した注目モデル! しなやかな乗り味にあっぱれ!!

発売翌日には限定400台が完売したS207。オプションも盛り込んだ今回の仕様は700万円オーバ ーだというのに……。いったい何が凄くて何がエライのか? 限定という言葉も、700万円という価格も抜きにして、これでタダのオタクグルマだったら許さんよっ!  WEB CARTOP

公平中立を心掛けたつもりが、いつも以上に厳しい視点でS207に乗り込むと、ウルトラスエード巻のステアリングや、色彩鮮やかなシートやベルト類によって、いきなりSTIの魔法に洗脳さ れかけてしまう。それにしても、欧州車をターゲットにしたという造り込みはグッド。

走り出せばこれがEJ20エンジンなのかと驚くほどに調教されている。ノーマルのWRX STIは走り始めがかったるく、低速域はスカスカといった印象だったが、低回転からアクセルのツキがよく、そのまま高回転まで吹き上がるレスポンスをもっている。
S202で320psを達成して以来、 13年ぶりにパワーア ップを果たしたこのエンジンは、ピークパワーの数値以上に低回転からリニアな加速を示す。専用ボールベアリングツインスクロールタービンや、通気抵抗をベース比で16%低減 させた強化シリコンゴム製インテークダクト、さらには回転バランス精度をベース比で85%も低減させたクランクシャフトや、重量公差を約50%も低減させたピストンやコンロッドが、よい仕事をしているのだろう。

機械式可変のビルシュタイン製倒立式ダンパーに加え、フレキシブルドロースティフナーやフレキシブルタワーバーをはじめとするSTI十八番のシャーシ強化と相まって、街乗りのしなやかさがありつつも、タイトなワインディングでじつにリニアな身のこなしを披露してくれる。正確なライントレース性能を見せつけ、タイトなターンからハイスピードコーナーまで思いどおりに駆け抜けてくれるのだ。13:1から11:1へとステアリングギヤ比がクイックにされたが、 それでもほどよくしなやかに切り込める仕立てはあっぱれ。ブレーキのタッチもコントロール性も抜群で、 非の打ちどころがない仕上がりだ。

けれども、こんなにいいクルマがもう買えないなんて。これは罪深いですよ、STIさん!

走り好きにオススメのラインナップ!

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