2020年東京オリンピックに向けて道路標識のグローバル化は必要か? 

逆三角形の「止まれ」に八角形「STOP」併記標識を警視庁が検討!?

 新聞によると、街でよく見かける逆三角形の「止まれ」の道路標識を、日本以外の多くの国で採用している八角形化、もしくは「STOP」と英語表記を併記することを、警察庁が検討し始めたらしい。年々増える訪日外国人(インバウンド)にわかりづらいというのがその理由……のようだ。WEB CARTOP

 日本政府観光局(JNTO)によると、2015年1年間に日本を訪れた外国人客は過去最高の1973万人で、政府は東京五輪・パラリンピック開催の2020年までに、年間の訪日旅行客数2000万人にするという当初目標を3000万人に引き上げたばかり。

 しかし、「止まれ」がわかりづらいなら、「徐行」も、「原動機付自転車の右折方法」も、「自転車以外の軽車両通行止め」(大八車のイラスト)も、「専用通行帯」や「優先通行帯」も分かりづらいし、SLのイラストの「踏切あり」や、ありえないブラックマークの「すべりやすい」、「路面凹凸あり」も「?」ではないだろうか。 極めつけともいえる「!」だけの「その他の危険」などは、思わず「Why Japanese people!?(なぜなんだ日本人!?)」と叫びたくなるのでは?

談合ではないだろうが、「STOP」ステッカー添付で十分では?

 もっともらしい理由ではあるが、道路標識等設置工事といえば「談合天国」として知られ、しかも天下り企業がほぼ独占……。「止まれ」と命令口調の表記は日本人だって愉快ではないが、全国に何万枚あるかわからない、逆三角形の「一時停止」の標識を、国際的に普及しているからといって八角形標識に付け替えるのは、納得がいかない。せいぜい訪日旅行客が多い地域限定で、ステッカーなどで「STOP」と併記するだけで十分ではないか?

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 オリンピック前には結論を出したいとのことだが、STOPすべきは標識の表記ではなく、交通違反の反則金として徴収された交通安全対策特別交付金(年間900億円!)の無駄使いと、なにより理不尽な交通取り締まりの方ではないだろうか?

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藤田竜太 FUJITA RYUTA

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