ホンダ・フリードがハイブリッド特有の「カックンブレーキ」を解消した方法とは?

足の動きとペダルの動きを一致させるようにペダルにリンクを採用

 ハイブリッドやEVでは、ガソリン車と比べてブレーキ操作に違和感が出ることがある。これは電動サーボアシスト付きのもので顕著になる問題で、速度を落とすときにアクセルオフした時の回生ブレーキとフットブレーキが協調して、双方のブレーキ配分を制御するタイプで発生する。

 いわゆる「カックンブレーキ」というもので、従来通りの踏み方をするとペダルの踏み応えがはっきりしない段階から、急にブレーキが効いてギクシャクしがちとなる。特に多人数が乗るミニバンでブレーキがギクシャクすると同乗者が車酔いしやすくなってしまう。

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 フリードのハイブリッドも電動サーボアシストブレーキを採用しているが、「カックンブレーキ」を改善するためブレーキペダルにリンク機構を採用している。この狙いは、ブレーキペダルを踏み込む足の動きとペダルの動きを一致させるもの。

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 従来型だと足の踏面の動きがペダルをフロア面に押し下げる動きになるのに対し、ペダル面は前から上に上がるような軌跡となっていて、このズレがドライバーの意思とブレーキの効き方の乖離を招く原因の一つとなっていた。リンク機構が備わったことで、ブレーキペダル踏面が下る軌跡となり踏み始めのコントロールがリニアなものとなった。

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 ちなみにハイブリッドのフロントではガソリン車より1インチ大きな15インチブレーキとして、増加した車両重量に対しても十分対応できる容量としている。

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 これは法規対応上、万一の電子制御系トラブルでも人力で十分な制動力を確保するためでもある。大径化したディスクでもホイール自体は小回り性確保のため15インチのままとしている。


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