【試乗】インプレッサ1.6リッターと2リッターを徹底比較(動画あり) (4/5ページ)

低速域での乗り心地に優れる16インチタイヤの1.6リッター

 対して1.6リッターは、スポーティにも走れるのだが、その主戦場は日常使いと判断。決してスポーティに走れないというわけではない。

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 4WDによる安定感や安心感はあるし、アクセルを踏めばCVTの賢さもあり、高回転を潔く使いながら十分な加速力を示す。さらにその際、軽い音で吹き上がるので2リッターの野太さよりもレーシーな雰囲気を感じ取ることもできる。

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しかし何にせよタイヤ及びホイールサイズ……いや正確にはタイヤが日常使いの銘柄なのが選択肢を狭めている。端的に言えば、走り出した瞬間から、転がり抵抗を優先したタイヤだと直感。クルマが軽々しく前に進むし、タイヤの剛性の少なさからハンドルからのドシッとした手応えは希薄になる。

 当然、豪快に、スポーティに走ろうとすると、横方向の剛性感不足も露わになる。シャーシ性能がそこまで高くなければ、そんなバランス気にならないとも言える。しかし、このままペースを上げたらタイヤがふにゃっとするコンプライアンスが大きくなり不安感が増す……そんな予想も容易にできてしまう。

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 さらに2リッターのようにアクセルの踏み込みを増やすと、相応に4WDのドシッと安定する感覚が増して安心感を得られる特性が薄いのも気になる。

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 逆に良いのは、極低速走行でも優れた乗り心地だ。2リッターでコツコツと突き上げが入る、速度20-50km/h域での乗り心地が、タイヤのエアボリュームが豊富なぶんだけ良い。そんな背景から街乗りの価値を重視するなら1.6がオススメだ。

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 最後にセダンとワゴンで悩むならば、積載力は当然ワゴンボディのインプレッサスポーツだが、走行性能や乗り味観点からはセダンのインプレッサG4だ。

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 重心も関係するが、何よりリヤ周りの剛性感が異なり、セダンのほうがリヤタイヤが路面をドシッと捕まえ続けて安定するので、ハンドリングもコントロール性も若干高いレベルになる。どちらを選ぶにせよ、新型インプレッサなら価格以上の価値をもたらしてくれることは間違いない。
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