【もはや伝説】クルマ好きが熱狂したレース「グループA」って何? (2/2ページ)

16年振りに復活した日産スカイラインGT-Rが29戦29勝を達成!

 なお、このグループA規定には、年間500台生産すればエボリューションモデル(進化型)も公認するというルールがあり、フォードシェラやトヨタスープラ・ターボA、日産スカイラインGTS-R、ベンツ190E2.5-16、そして2クラス(1601~2500㏄)で大活躍するBMWM3など、グループAのホモロゲーション(公認)を取るためだけに、追加された過激なエボリューションモデルが登場し、ヒートアップしていった。

 そしてこのグループAレースで圧勝することを命題に掲げたクルマが日本から登場。それが16年ぶりに復活したスカイラインGT-R(R32)だったのは言うまでもない。GT-Rは当初の狙い通り、国内外のライバルをすべて蹴散らし29戦29勝を達成。

 このため、クラス1(2501㏄以上)はGT-Rのワンメイク、クラス2は、BMW M3オンリー、クラス3(1600㏄以下)は、シビックとレビンのみとなり、最後まで絶大な人気を誇りながら、1993年でグループAレースは閉幕。JTCCやBTCC、あるいはDTMなどの新しいツーリングカーレースにバトンタッチしていくが、ベース車両に魅力がなく、徐々に人気は衰退していった……。

 なお、ラリーカーでもグループA規定はあり、こちらは連続する12か月間に2500台以上生産された4座席以上のFIA公認車両。車体の外観および材質は市販状態をキープするのがルール。エンジンは2リッターのDOHCターボで、34φのリストリクターの装着が義務付けられたため、パワーの上限はおよそ300馬力(ラリーカーは、公道が舞台になるため)。国産車では、トヨタセリカや三菱ランサーエボリューションが、一時代を築いている。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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