なんとルーフだけデザインした日本車も
②2代目ブルーバード 410型
 ルパン三世では、銭形警部の愛車としても出てくることから、銭ブルの愛称でも呼ばれる、2代目ブルーバード。尻下がりのスタイルはどこかアルファロメオのジュリエッタあたりを思わせるが、じつはこれもピニンファリーナの作品。
 1963年当時にピニンファリーナに頼んだというのも凄いが、じつは当時の日本車は成熟期に一気に入り、海外のカロッツェリアに頼むことは多かった。
1963年当時にピニンファリーナに頼んだというのも凄いが、じつは当時の日本車は成熟期に一気に入り、海外のカロッツェリアに頼むことは多かった。
 ちなみに1965年の2代目セドリックもピニンファリーナの作品で、こちらも丸目と大ぶりなグリルの組み合わせ。さらに尻下がりとブルーバードと似たようなエッセンスで仕上げられている。
③ホンダ・シティ・カブリオレのルーフだけ
 初代シティをデザインしたのは社員デザイナーだった田中 徹氏。ご存じの方も多いように、登場してしばらくすると、カブリオレが加わっている。このオープンルーフまわりをピニンファリーナが担当している。どのクルマというのはほとんど公表されていないが、もともとホンダとピニンファリーナは密接な関係にあるとされている。
 だからといって、他人がデザインしたものをルーフだけデザインするのはプライドもないのか、と思うが、じつはそんなことはなし。平気みたいで、他のカロッツェリアのデザインに別のカロッツェリアが手を加えることはシティ以外にもよくあるのだ。
 フィアットの初代プントはジウジアーロがデザインしたものをベルトーネがオープンをデザイン。またランチア・テーマはセダンがジウジーアーロで、ワゴンについてはリヤまわりだけ、ピニンファリーナが担当している。どちらも生産まで受託しているので、それも関係しているかもしれない。