【注意】保安基準適合シートへの交換でも車検に通らない場合がある (2/2ページ)

後席乗員を保護するためのシートバックプロテクターが必要

・後部座席があるクルマで運転席および助手席のバケットシートのシートバックが硬い素材剥き出しになっている場合

 この場合、後部座席乗員を急ブレーキなどから保護するための、シートバックプロテクター(保護パッド。ウレタンなどのクッション材でも可)が装着されていればOK。2シーターのクルマは、後部座席がないので、保護パッドなしのフルバケットシートでもまったく問題なし。

 ただし、後席があるクルマなのに純正でシートバックが樹脂やカーボン製のシートを装着しているモデルもある。こうしたシートや、単体で販売される一部シートではその状態で後部乗員保護の強度試験をクリアしており、その旨を証明した結果を陸運局に届け出ているために緩衝材が不要ということなので、シート購入時は十分に確認してほしい。

 さて、細かく見れば、車検=保安基準はこれらの条件をクリアしないと通らないことにはなっているが、シートに関しては、わりとルーズで、マイナーなメーカーのフルバケットシートで、保安基準適合シートや証明書が揃ってなくても、車検に合格した例も少なくないのが現状だ。

 レカロ、スパルコ、ブリッドなど、大手メーカーのセミバケットシートなら、難なく車検にも通るだろうが、フルバケットシートの場合は、メーカーの有名無名に関わらず、装着前に車検対応か否かを問い合わせてから購入しよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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