年度末商戦! ジャンル別「好条件」が期待できる車種はこれだ (2/2ページ)

以下の車種を狙っている人は年度末に向けて勝負

・軽自動車

 ホンダN-BOXが販売台数では他車を圧倒している。そのなか2017年末にモデルチェンジしたスズキ・スペーシアに注目してもらいたい。”N-BOXキラー”とでもいうべきキャラクターへ大変身した様子からも、N-BOXをかなり意識しているのは間違いない。

先代まではN-BOXだけでなく、ダイハツ・タントや日産デイズルークスの影にも隠れがちだっただけに、新型登場間もないとはいえ値引きについては好条件が期待できる。さらに日産デイズルークスにも注目。依然として日産は完成検査不正問題が尾を引いているが、軽自動車はその問題とは関係ないだけに、年度末決算セールでの販売中核車種として積極的に売り込んでくるはずだ。

・コンパクトカー

 トヨタ・アクアの動きに注目したい。日産ノートeパワー、ホンダ・フィットハイブリッド、マツダ・デミオ・クリーンディーゼル、スズキ・スイフトハイブリッドなどのライバルと比べると、登場からすでにかなりの年月を経ているので見劣りする部分も目立ってきている。

最近では都市部のディーラーでは販売店在庫も多めに持つ(トヨタは原則販売店在庫を持たない)ことも珍しくないようなので、ライバルだけでなく、トヨタ系ディーラー4チャンネル(トヨタ、トヨペット、カローラ、ネッツ)間で、値引きを中心とした購入条件を競り合わせることもおすすめする。

・セダン

 2016年1月から12月の自販連(日本自動車販売協会連合会)の販売台数統計では、1月の3位を除き、ほかの月では1位もしくは2位となっていたトヨタ・プリウスだが、かなり販売苦戦傾向にあるようで、今では登録済未使用車が専売業者の折り込みチラシに載っていることも珍しくない。

 つまり、レンタカーやカーシェアリングなどのフリート販売や、自社登録などへの依存が高まっているのである。今では納期も短くなっており、車両本体値引きは渋めだが、用品値引きや下取り査定の上乗せも含めた値引き総額ではかなり期待できる状況となっている。

 トヨタ系販売ディーラー4チャンネルでの併売なので、トヨタ系ディーラー同士で競り合わせるのがおすすめである。

・ミニバン

 安定した人気を誇るトヨタ・ヴォクシーが値引きでも期待度が高いのでおすすめである。2016暦年も、2017暦年でも年間販売台数では日産セレナやホンダ・ステップワゴンを抑え、5ナンバートールミニバンでは販売ナンバー1となっている。

 ホンダ・ステップワゴンは現行型になってからパッとしない状況が続いているが、日産セレナも今では、レンタカーとして短期使用したあとの中古車が登録済未使用車とともに、中古車市場には溢れており、精彩を欠いている。フリート販売も目立っていないトヨタ・ヴォクシーはリセールバリューも十分期待できる。

・SUV

 このクラスでは日産エクストレイルに注目したい。中古車の海外バイヤーの人気が高く、そのためリセールバリューがかなり高まっている。値引き条件も拡大傾向にあるので、狙い目の1台といえる。同じような理由でトヨタ・ランドクルーザー・プラドあたりも注目に値する。年度末決算セールには関係ないが、近々国内でも復活するホンダCR-Vも同様の理由で狙い目となりそうだ。

 トヨタC-HR、ホンダ・ヴェゼル、スバルXV、マツダCX-3、スズキ・エスクードなどがラインアップされるコンパクトクロスオーバーSUVは、三菱からエクリプスクロスがデビューするので、これに触発されて、値引き条件なども活発な動きを見せそうだ。

・スポーティーモデル

 通年で車両本体値引きが好条件傾向で安定しているトヨタ86とスバルBRZがまずはおすすめといえるだろう。若いひとだけでなく、青春時代にスポーツクーペを乗り回していたセミリタイヤやリタイヤ層が乗る傾向も高いようである。それだけ市場に出回っているというだけでも、買い求めやすい1台といえるだろう。マツダ・ロードスターも狙い目といえる。

・ステーションワゴン

 スバル・レヴォーグが値引きも好条件を引き出しやすく、安全装備が充実しリセールバリューも期待できるのでねらい目。スバル車全般はすでに中古車市場で人気が高まっているので、リセールバリューも期待できそうだ。

 トヨタ・カローラ・フィールダーもチェックしよう。一定年齢以上のひとには“カローラ”というネーミングをネガティブにとらえるひともいるだろうが、今までのキムタクのCM効果は高く、もともとトヨタ・カローラとは馴染みの薄かった若者には、なんの抵抗もなくかえってイメージ良くフィールダーは受け入れられていのである。とはいっても“貨客兼用”というニーズも根強く残っているので、それだけ幅広いニーズがあるということは、下取りに出すときも有利に働くことも多いといえるだろう。

・CEV(クリーンエネルギー自動車)クラス

 日産リーフがデビュー直後の完成検査不正問題の影響もあり、販売苦戦気味となっている。ローン金利も2.9%となっており、値引き総額ではかなり期待が持てそうだ。

 トヨタ・プリウスPHVも特別仕様車が出ていることからも、販売状況は今ひとつの様子。この2車に対しては、値引き条件(用品値引きや下取り査定の上乗せも含めた値引き総額)も期待でき、同クラスでは人気が高い三菱アウトランダーPHEVを絡めて商談を展開するのが効果的であろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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