国際オートアフターマーケットEXPOにカスタムメーカーが続々と出展する理由

新製品よりも自社ブランドを積極的アピールする場として活用

 第16回国際オートアフターマーケットEXPO2018(IAAE2018)が東京ビッグサイトで3月14日(水)~16日(金)にかけて開催される。

 この展示会は、ディーラーや、中古車販売店、そして車両整備業といった各種自動車関連事業者向けに、自動車アフターマーケットに関する展示会。車両の塗装やラッピング、さらにはコーティングなどに関する出展が多い。

 今回、16回を数えるこのショーだが、前回比43社、93小間増と規模が大きくなった。そして、この展示会に初出展となる企業の中には、自動車専門誌やレース系メディアではおなじみのカスタムパーツを手掛ける企業が名前を連ねている。CUSCO ブランドを展開するキャロッセ、ブレーキパーツのディクセル、スポーツシートメーカーであるブリッド、MOTULオイルのテクノイル・ジャポンといった具合だ。

 いずれも、モータースポーツの分野では、そのロゴもよく見かけているし、ネームバリューもある企業である。しかし、この展示会のブースを訪れてみると、予想に反して小さなブースでの出展。そもそもこの展示会とはマッチングしていないのではないか? なぜこの展示会に出展? と疑問が生じてくる。

 そんな疑問を直接ブースで尋ねてみると、「モータースポーツの世界とは異なり、この(アフターマーケット)業界では認知度はまだまだ低い。もっと知名度の向上が必要だ」と各社が口をそろえる。

 確かに各社とも、新製品を置いているわけではなく、事業内容の紹介が主な出展。ディクセルブースでは、この展示会に合わせ純正ブレーキとの比較をボードにして訴求。「存在を知ってもらえれば、ユーザーにも整備工場にもメリットがある」と強調する。

 また、他のメーカーも、現在の車両の長期保有化も進んでおり、純正パーツの欠品もある中で、それに置き換えの利くパーツの提案もしていくこともできるのではないかという。

 自動車補修部品ビジネスフォーラムに「『プレミアムパーツ』による補修部品市場の活性化」と題したセミナーも行われ、ブリッドの高瀬嶺生社長や、キャロッセの長瀬努社長、藤壺技研工業の藤壺正弘部長らが登壇するなど、有力カスタムパーツメーカーの「プレミアムパーツ」の導入受け入れに視線が注がれている。

 アフター業界へのアプローチも進んでいきそうだ。今後、カー用品店だけでなく、身近な修理工場などでもあのブランドのパーツの取り付けが可能、といったことが起きる可能性も高まってきた。


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