安全面で有利とのデータも! AT車よりMT車が優れているポイント6つ (1/2ページ)

運転の楽しさ以外にも隠れたメリットがある

 乗用車の新車販売の98%以上がAT車という昨今、圧倒的な支持率に応えて、日本の自動車メーカーはオートマチックトランスミッションの開発に多額のコストをかけていて、多段化など技術的な進歩も進んでいる。それに比べMT車は、オートブリッピング機能ぐらいしか新しい技術は加わっていない……。F1でもセミATが当たり前の時代だが、MTにはMTの良さがある。その利点を再確認してみよう。

1 )エンジンの回転域を任意に選べる

 EVのモーターと違って、エンジンは回転数の上昇にしたがってトルクが盛り上がり、ある回転に達すると、今度はトルクがしぼんでいく。エンジンによって、その一番力を発揮し、気持ちよく走れる回転数=トルクバンドは決まっていて、MT車なら、そのトルクバンドをずっと外さないで走れるというのが一番の魅力。ドライバーの加速したい、減速したいという意志にダイレクトに答えてくれるのがMT車の醍醐味だ。

2)微妙な速度調整が得意

 MT車はアクセルオンもダイレクトだが、アクセルを戻したときのレスポンスも非常にいい。前走車に追いつきそうになったときも、アクセルを微妙に戻せば、ブレーキを踏む必要がないことも多い。それに対し、AT車はアクセルを戻しても車速への反応が鈍いので、必然的にブレーキの出番が多くなる。また、坂道を下るときも、エンジンブレーキを器用に使えるMT車のほうが好ましい。

3)運転している実感が大きい

 MT車は、自分でギヤを選択することで、エンジンの性能をドライバーが引き出しているという実感が味わえる。ときにシフトミスをしたり、ギヤの選択がイマイチだったりすることもあるが、スキルの上手い・下手がそのままクルマからリターンされてくるのも魅力のひとつだ。

 言い換えれば、お手柄も自分のもの、しくじりも自分次第。それがMTの特徴。シフト操作という仕事を手間だと考えず、ドライビングの大事な要素として楽しめる人なら、MTをチョイスし続けるのではないだろうか。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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