エンジンや安全装備を刷新! 中身は劇的に変化したスバル新型フォレスターのメカニズムをチェック (3/4ページ)

堅牢なボディ構造により優れた操舵応答性と質の高い走りを実現

 車体では、スバルの安全思想に基づき乗る人すべてが安心できること、動的質感の向上などをテーマに開発が行われた。プラットフォームはSGPをベースとしながら、フロントフレームの板厚アップや結合部の剛性アップなどを実施。車体剛性では横曲げで従来比100%、ねじりでは40%と大幅に向上させ、サスペンションの取り付け部の剛性を高めて能力を最大限に発揮できるようになっている。

 また、アルミ製フロントフェンダーの採用でスチール比マイナス2.4kgの軽量化を実現し、前後重量バランスもよくなっている。ハンドリング性能では、操舵応答性と安定性を高次元で両立させ、世界でもトップレベルの性能を達成している。ロール剛性でも、220mmの最低地上高と、運転視界を重視した大きなガラス面積による重心高の高さという不利な要素を持ちながら、欧州競合車に迫る数値を持っている。

 サスペンションはフロントをストラット方式とするが、SGPによって理想的なジオメトリーが採れるようになり、マスオフセットが大幅に縮小。マスオフセットとは、ステアリングを切ったときのサスペンションの回転軸であるキングピン軸とホイールセンターの距離のことで、従来の69.5mmから60.1mmに近づいたことで、ステアリングのレスポンスが大きく向上した。

 ハンドリングのよさと実用性を両立させるため、ステアリングギヤボックスには可変ギヤレシオのVGRを採用。これはステアリングの中立付近の左右25度では15.1という穏やかなギヤ比とすることで、過敏さを抑えて直進安定性を確保しつつ、460度以上切ったときは13.5:1とクイックにすることで駐車時の取りまわし操作を向上させる。

 乗り心地や振動面の改良では、リヤスタビライザーのダイレクトマウントがある。新型ではスタビライザーの支点をボディ側とし、サスペンション側はハウジング接続とすることでスタビライザー効果を高めている。また、リヤサブフレームには、非連成リヤサブフレームブッシュを採用。ブッシュの内部構造を改良してボディのロールセンターとサブフレームの弾性中心を一致させ、サスペンションの入力によるサブフレームの回転を防いでいる。この構造でサブフレームブッシュの振動吸収性を高め、振動や騒音をカットしつつボディの揺れを半減させている。


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