いま注目すべきはプチバン! 狭い3列目シートを潔く排除したオススメ車3選 (1/2ページ)

スライドドアの快適さと室内高はミニバン同様!

 かつて日本には、ミニバンブームに乗ってコンパクトさを売り物にする「無理やり」3列シートミニバンが氾濫した。しかし、使ってみれば3列目席は緊急席以外の何者でもなく、畳んで2列シートのコンパクトカーとして使わざるを得なかった。

 今ではミニバンの主流は3列目席にもしっかり大人が座れる(快適度には差があるけれど)Mクラスボックス型。ミニバンと呼ぶからには、3列目席が「取りあえずある、座ろうと思えば短距離なら我慢できる」じゃ商品力に欠け、売れるはずもない。

 その象徴……といったら失礼だが、ホンダ・ジェイドはスタイリッシュさと低全高パッケージを前面に出し、走りもいい3列シートモデルだったものの、売れ行きは月200台と低迷。で、ついに2列シートモデルをラインアップ。乗って、使ってみると、じつにいい。3列目席を排してラゲッジにしたことで、走りのいいスタイリッシュワゴンとして生まれ変わったのである(3列シートモデルも残されているが)。

プチバン

 もともと3列シートのミニバンゆえ、後席エアコン吹き出し口もあり、ベンチシート化された後席は広々、クッションの厚みまで増して快適至極。そもそもストリームではなく、US時代のアコードワゴンの後継車的ポジショニングもあったわけで、ジェイドは本来あるべき姿になった、とも言えるのだ。

プチバン

 とはいえ、もっとコンパクトなユーティリティカーを……というなら、日本にはなかなか魅力的なプチバンが存在する。見た目は両側スライドドアを備えたボックス型ミニバンをスケールダウンしたようなデザインで、しかし2列シート。そう、たとえばスズキ・ソリオだ。

プチバン

 両側スライドドアで後席の乗降性は文句なく、しかも想定外に走りが上質。ハイブリッドもあって(2種類)、燃費性能、走行時の静かさなども満足できるレベルにある。もちろんラゲッジスペース、シートアレンジ性もミニバンさながらに優秀ときているのだから、個人的にもかなり気に入っている1台なのである。

プチバン


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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