好みがなければ特性に注目! クルマのボディカラーが持つ意外な効果6選 (2/2ページ)

ブラックは熱しやすく冷めやすい

4)洗車キズが目立たない色

 洗車キズのような細かいものは白くなる傾向がある。だから黒系はとても目立つし、白は溶け込んでしまって目立たない。ハイヤーなどの深みのある黒は手入れにとても気を使う。

5)塗装で合わせやすい色

 凹んだのでリペアに出したら、そこだけ色が違うというのはたまにある話。要は色合わせがうまくできていないからなのだが、メーカーの色データだけでは合わず、退色分をカンと経験で合わせないといけないのでとても難しい。合わせやすいのはソリッドで、逆に合わせにくいのはメタリック系。正確には塗りが難しく、フレーク状の鉄粉の向きが純正と違ってしまいがちで、反射がうまく合わずに色に違いが出てしまう。

6)日光で熱くなりやすい色

 これはもちろん黒で、光りを反射する白や明るいメタリックは温度が上がりにくい。以前実際に計測したところでは10度近い差が出たほど。こうなると車内の温度にも影響が及ぶのは当然で、エアコンの稼働にも影響して燃費も悪化させる。だから、プリウスのグリーンは熱が上がりにくい特殊な塗料となっている。

 逆に、黒は冷めやすい色というのはあまり知られていないことで、熱を外に逃がす放射率というのは、吸収率と同じ。つまり黒は熱くなりやすいけど、冷たくもなりやすい色というわけ。ラジエータが黒く塗られているのもこの理由からだ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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