Pレンジをブレーキ代わりはダメ! AT車でも駐車時にパーキングブレーキを引くべき理由とは (1/2ページ)

Pレンジをブレーキ代わりはダメ! AT車でも駐車時にパーキングブレーキを引くべき理由とは

Pレンジはシフトレバーのポジションのひとつでブレーキではない

 AT車の取扱説明書を見ると、「車両を離れるときは、セレクトレバーをP位置にしたあとパーキングブレーキをかける」と必ず明記されている。しかし、AT車のギヤには駐車時に使うPレンジがある。このPレンジに入れておけば、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)を併用しなくてもいいのでは……と思っている人がいるかもしれないが、それは2つの理由でNGだ。

サイドブレーキ

 第一の理由は、Pレンジがそれほど頼りになる駐車システムではないため。Pレンジは、シフトレバー(セレクトレバー)のポジションのひとつなのでブレーキではない。これはシフトレバーにあることからもわかるとおり、ミッションを操作する部分であり、Pレンジに入れると、トランスミッションのギヤが固定される仕組みになっている。

 構造的には、Pレンジに入れるとトランスミッション内部の歯車に、爪状の部品(パーキングロックポール)が引っかかって、ギヤが固定されクルマが動かないようになる。したがって、Pレンジでもブレーキがわりになる気もするが、じつはPレンジはそれほどタフにはできていない。

サイドブレーキ

 パーキングロックポールでロックする歯車は、それほど大きくはないし、爪が引っかかっているだけなので、たとえば駐車中に追突されたりして強い力がかかると、爪が外れたり折れたりする可能性が大いにある(そもそも、クルマが動いているときにパーキングロックポールが歯車に噛むと、ロック機構が壊れるので、時速5キロ以上では固定されないよう安全機能が働いてしまう)。

 そうなると、クルマはニュートラル+ノーブレーキの状態と同じなので、何かにぶつかるまで動き続けることに……。とくに斜度のあるところではリスクが高い。

サイドブレーキ

 一方、パーキングブレーキは外部からクルマに大きな力がかかったとしても、一定の制動力は維持できるので、クルマを止めておくという意味では、はるかに信頼性がある。事実、MT車はほとんどの場合、駐車中はパーキングブレーキだけで止まっているぐらいだ(坂道では、ギアをローか、バックに入れておく)。

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