Pレンジをブレーキ代わりはダメ! AT車でも駐車時にパーキングブレーキを引くべき理由とは (2/2ページ)

最悪7年以下の懲役もしくは禁錮又は100万円以下の罰金

 第二の理由は、道路交通法に抵触するため。道路交通法には「運転者が車を離れるときの義務」として、「車両等を離れるときは、その原動機をとめ、完全にブレーキをかける等当該車両等が停止の状態を保つため必要な措置を講ずること」(第71条-5)と書かれている。

 繰り返しになるが、Pレンジはブレーキではないので、上記の条件をクリアしているとは言い難い。これを怠って、駐車中のクルマが動き出して、人を死傷させた場合は「過失運転致死傷罪」となり、運転者は、7年以下の懲役もしくは禁錮又は100万円以下の罰金に処せられるので責任は重いということを覚えておこう。

 例外として、寒冷地ではパーキングブレーキのワイヤーの凍結を防ぐために、パーキングブレーキを引かずに、Pレンジ+輪止めが基本になる。

 というわけで、AT車は駐車時にPレンジとパーキングブレーキを併用するのが大前提。最近は手動レバー式のパーキングブレーキの代わりに、ペダル式パーキングブレーキや電動パーキングブレーキのクルマも増えてきているが、そうしたクルマでもサイドブレーキ(パーキングブレーキ)とPレンジをわざわざ併用するのは面倒。Pレンジだけで十分という人は、他の運転操作だってかなり面倒なので、クルマの運転には向いていないのでは?

 いずれにせよ、駐車時はPレンジを過信せずに、必ずPレンジとサイドブレーキを両方使うこと。なお、操作の手順は、Pレンジ → サイドブレーキが基本だ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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