燃料計が動いて見えるほど大ガス喰い……でも楽しすぎる走り屋泣かせの国産スポーツ車5選 (2/2ページ)

意外なライトウエイトオープンカーも悪燃費

4)トヨタ・スープラ(A80型)

 次期スープラ=GRスープラが発表されて話題になっているスープラ。3リッターツインターボの2JZエンジンは、GT-RのRB26より排気量は400㏄も大きいが、その分(?)レッドゾーンが1000回転低いので、GT-Rよりは燃費が良かった。それでも実燃費は8㎞/Lちょっと……。

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 ちなみに2JZエンジンは、ボア(内径)86.0mm、ストローク(行程)86.0mm、ボアストローク比1.00、つまりボアとストロークが一緒のスクエア型エンジン。

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 ショートストロークの高回転型と、ロングストロークのトルク型の両方の性格をいいとこどりした(?)、トヨタらしいエンジンだった(同じトヨタの3S-Gもスクエア型エンジン)。

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5)マツダ・ロードスター

 意外に思うかもしれないが、日本が世界に誇るライトウエイトオープンカー、ロードスターも燃費はイマイチ。とくに初代のNAとNBは、普段乗りで、ギリギリ10㎞/Lに届かないパターン。

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 NAとNBには、1600ccのB6エンジンと、1800ccのBPエンジンが積まれていたが、いずれもDOHCのスポーツエンジンとしては非力な部類。

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 初代のNA6型でいえば、車重は940kgと軽く、軽快な走りに魅了されたわけだが、エンジン自体はファミリアからの流用で、120馬力……。つまりリッター75馬力。

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 NA同じ平成元年に登場した、ホンダのシビックSiR(EF)は、VTEC付きのB16A型で、1600ccでリッター100馬力=160馬力を達成。燃費もロードスターより断然よかったし、少し古いトヨタのAE86(レビン・トレノ、エンジンは1600㏄の4A-G)だって、10㎞/Lはクリアしていた。

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 ちなみに、B6型エンジンはボア(内径)78.0mm、ストローク(行程)83.6mm、ボアストローク比1.07のロングストロークのトルク型エンジン。こうしたスペックで、パワーも燃費ももうひとつということは、燃焼効率とフリクションロスに難があったということになる……。

番外編

 インプレッサのライバルだった、ランエボの4G63型エンジンは、スバルのEJ20と好対照。4G63のボア(内径)は85.0mm、ストロークは(行程)88.0mmだったので、ボアストローク比1.03のロングストローク型=トルク型のエンジンになる。燃費もちょっと有利で、9~10㎞/Lぐらいは走ってくれた。

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 燃費が悪いクルマといえば、アメ車というイメージがあるが、アメ車のスポーツカーの燃費がどれくらいかというと、ダッジ・バイパー(7.9リットルV型10気筒OHV 450馬力)で4~6㎞/L。また、アメリカンマッスルといえば、やっぱりV8エンジンだが、フォード・マスタングGT 5.0 V8でも、6~7㎞/Lも走り、イメージに反して、いまのアメ車の燃費はけっこう悪くない。

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 その代わり(?)、あの名車、ACコブラは、2km/L以下だったりする。

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 そして米国EPA(環境保護局)の「燃費ガイド」で、市街地3.4km/L、高速5.53km/Lと紹介され、4年連続ワースト1位(2007〜2010年)になったのは、ランボルギーニ・ムルシエラゴというのも有名な話だ。

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藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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