クルマに必ず使われるガラスには2種類が存在! 考え抜かれたその中身とは (2/2ページ)

合わせガラスはフィルムがガラスの破片の散乱を防ぐ!

 こちらも文字どおり、2枚の強化ガラスを合わせて作られていて、間には特殊な樹脂フィルムが入っている。ちなみに英語ではラミネーテッドグラス(積層ガラス)と呼ばれるのはこの構造が理由だ。挟み込まれたフィルムは熱をかけることで溶けてひとつになる。ガラスには上部が青くなっている、通称ハチマキ付きと呼ばれるものがあるが、これは樹脂フィルムに色が付けられている。

 この中間膜とも呼ばれるフィルムはかなり丈夫で、ガラスが割れても膜はズタズタに破れることはないので、破片はフィルムに付いたまま。つまり散らばることはないため、安全性が確保できる。

 家庭用の防犯ガラスと呼ばれるのも同じ構造で、フィルムをさらに特殊なものにして、刃物で差しても簡単には破れないものを採用しているのが特徴だ。

 ただ、合わせガラスといっても、ガラス自体は強化ガラスなので、硬いものの衝撃には弱く(せんべいと同じ)、とくに点で強い力がかかるとあっという間にヒビが入ったりする。

 これは体験したことがある人も多いだろうが、表面にキズがあるとそこがきっかけになり、一瞬で割れてしまうので、たまにガラス表面を点検して、大きなキズがあればリペアなどをしたほうがいい。広がらないから大丈夫と思っていると、なにかの衝撃で一気に広がる可能性がある。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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