「TOYOTA Concept-愛i」から「LQ」に進化! 公道走行可能でより現実的な存在に【東京モーターショー2019】 (2/2ページ)

東京オリンピックにて先導車として活躍する予定

 トヨタがコンセプトカーを作り続ける理由について、開発責任者の井戸大介さんは「LQを使って市販車に先行して技術を発表していくことで、実車で実現しているというリアリティの強みや利用者の声を市販車開発へフィードバックする」といったメリットを挙げた。LQではAIエージェント開発や効率的な少量生産への挑戦、新技術の見極めを行なっていくという。

 LQにはさまざまな最新技術も取り入れられている。SAEレベル4に相当する自動運転をはじめ、無人で隣接する車両と20cm感覚で駐車できる無人自動バレーパーキングシステム、AR表示ができるヘッドアップディスプレイを採用した。また、車内外のライトの切り替えによって路面の状況やコミュニケーション手段としても使用することができる。

 さらに、トヨタで初めてとなる有機ELメーターは高い視認性を確保しながら、ディスプレイを大きく曲げることで先進的なインパネを際立たせた。

 環境面では、「走れば走るほど、空気がきれいになるクルマ」として期待される、大気浄化塗料を採用する。オゾンを酸素に分解する新開発の触媒塗料をラジエターファンに塗布することで、車両走行時に光化学スモッグの原因となる地表付近のオゾンを分解することができる。この技術は今後、市販車両への採用を検討しているという。

 LQは東京オリンピック・パラリンピックの運営もサポート。聖火リレーの隊列車両やマラソン競技などの先導車として活躍する。またトヨタが主催する、このLQに一般公道で体験試乗ができるイベント「トヨタYUIプロジェクトTOURS2020」を、2020年6月〜9月まで、東京・お台場のメガウェブや豊洲周辺の公道実施する。詳細は今後特設サイトに掲載される予定なので、ぜひチェックしてもらいたい。


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