恐い凍結も圧雪路も安心! ヨコハマのスタッドレスタイヤ「iceGUARD 6」が見せた圧倒的性能 (1/2ページ)

シビアな氷上でも抜群のグリップを発揮

 日本の冬道は世界から見ても、とても過酷な環境といえることをみなさんはご存じだろうか。本州と北海道では気温湿度共にまったく異なる環境といえ、同様に路面状況も異なる。路面に積もった雪は日中の日差しで溶け、夕方より冷え込み始めると凍りついて出来上がった路面のアイスバーンは、ちょっとした油断から事故へと誘う危険なトラップへと変貌する。

 そこであらゆる凍った路面でも安心して走れるよう設計された横浜ゴムのiceGUARD 6(アイスガードシックス※以下iG60)を紹介しよう。

 私自身iG20から歴代のiGシリーズを体感してきているが、すべての性能面においてiG60はずば抜けて完成度の高いスタッドレスタイヤといえる。そのiG60の最大の特長は氷上性能の高さだ。先代のiG5 プラスと比べ氷上制動15%、氷上旋回7%と大きく性能を高めている。ではiG60はどのようにして氷上制動を高めているかというと、タイヤのコンパウンドに含まれる吸水素材による大きなアドバンテージがあるからだ。

 なぜ寒い冬に“吸水”が必要になるかというと、凍った路面の表面が、濡れているのか、いないのかによって滑りやすさが大きく異なるという事実がある。濡れている氷は、表面に薄いミクロの水膜があることでタイヤトレッド面と氷との間に隙間が出来てしまい、タイヤが浮いてしまうことで本来の性能を得られず滑ってしまうのだ。

 吸水素材はミクロの空洞へと変わる球体素材をコンパウンドに混ぜ込むことで、氷の表面の薄い水膜を空洞の中に吸水させる。それによってタイヤトレッド面を氷に密着させることができるようになるのだ。タイヤがしっかりと路面と触れることができれば、タイヤの持つ性能が大いに発揮できるのだ。その吸水素材はトレッドコンパウンド全体に混ぜ込まれているため、購入してから約4年後も性能が持続でき、お財布にも優しいのだ。

 実際にスケートリンクと同じようなツルツルのミラーバーンでiG60を走らせてみると、加速時に力強くアクセルを踏まない限りはタイヤがしっかりと路面を掴み、不満のない加速をもたらしてくれる。もちろん人それぞれ基準は違うが、世界中のさまざまな路面やラリーというモータースポーツの経験を持つ私から言えば、日常生活では十二分にグリップ力があると言える。

 スラロームのようにステアリングを左右に切れば、狙った場所にクルマをスムースに旋回させてくれる。もちろんスピードの出し過ぎであったり、急なステア操作を行ったりしてはタイヤの限界をすぐに超えてしまうのでドライバーの意識が大切だ。

 そしてiG60最大の特徴と言える氷上制動は、ブレーキを踏み始めた時からブレーキの減速Gを感じることができ、ABSの介入が少なく感じた。もちろん圧雪のような減速ではないが、しっかりABSが働きながらもスピードがみるみる落ちていき、停車時には“ギュッ”とタイヤが止まってくれることでクルマのノーズが沈み込むほど“止まった”ということをしっかり感じることができる。


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